「スノッブ効果」入手困難なものほど欲しくなる|マーケティングに役立つ行動心理学
パチンコ店の仕事・スキル 2020/2/20
この効果を利用したマーケティングほど多いものはないでしょう。
「他人が持っていないもの」「入手困難なもの」など、希少性がより高いものなどを得ることで満足感を感じるのが「スノッブ効果」です。
マーケティング的に言い換えると「入手困難なほど需要が増えて、一般化してくるにつれて需要が減る社会心理現象」となります。
その根底には「他人と同じ事はしたくない」という人間心理が存在しています。
例えば、あるお店で買うつもりが無かった商品なのに、「限定商品」「残り僅か」「ラスト3個」などのポップを見てつい買ってしまった。また、入手困難なグッズを偶然見つけて即座に購入してしまった……という経験はありませんか?
その一方で、もの凄く欲しくて購入した商品が周囲でも流行り始めると、その商品に対する気持ちが一気に冷めてしまったという経験。あるいは自分が身に着けていたブランドの服とまったく同じもの着た人と街中ですれ違った時、とても嫌な気持ちになった経験はありませんでしたか?
こうした心理作用は「自分は他の人と差別化したい」という人間の欲求に基づいたものです。その欲求を満たすものは自分を他人と差別化するための一種の「アイコン」であり、他人との差別化の度合いが高いほど人気が集まります。
スノッブ効果は、1950年にアメリカの理論経済学者ハーヴェイ・ライベンシュタインの論文で提起されました。
この効果を狙って商品紹介をする際には、希少性や限定性をアピールするために以下のような文言が良く使用されています。どれも良く使われるキャッチコピーばかりですね。
〇〇個限定
シリアルナンバー入り
○○年に一回の~
日本未発売
店舗、番組オリジナル~
NOT FOR SALE
残り~個
現品限り
などなど。
スノッブ効果の心理作用は、一般企業のマーケティング戦略として頻繁に使われる手法です。
パチンコホールでも使わない手はありませんが、何かと制約の多い業界ですので使用範囲は限定的になるかもしれません。なおスノッブ効果は、希少性の物事が一般に普及してしまうと急激に効果が薄まる危険性があります。
人気や需要のムーヴメントには常に注意を払ってご活用ください。