「スリーセット理論」 恋愛だけに使うのはもったいない|マーケティングに役立つ行動心理学
パチンコ店の仕事・スキル 2020/4/30
恋愛における有名な行動心理学の一つに「スリーセット理論」というものがあります。
「人は初めて会ってから3回までにその人の印象を決定し、その後はその印象が固定化する」というもの。
その過程は、
・1回目:見た目によって、第一印象が決定
・2回目:初見での第一印象を再評価
・3回目:再評価した印象を確認し固定
と、実に分かりやすいですね。
恋愛において、「第一印象」がいかに大切かが分かります。
さて、企業の営業マンの中には、「営業は足が命」という人がいます。
それを逆手に取った某ネット営業システムのCMを見かけた人も多いでしょう。実際、営業マンが相手企業に何度も足を運ぶうちに契約を取れたという話は昭和時代からあるものですが、「何度も来てくれたから」というのはお互いの錯覚のようです。
「スリーセット理論」では、初対面の時点で既に結果は出ているのです。
実は結果が出るのは多くの場合、第一印象が良かった人だけ。逆に第一印象が悪かった人は、その後何十回訪問してもうまく行くことは難しいようです。
しかも、第一印象の判断を下すのにかかる時間は僅かに3~5秒。これはアメリカの心理学者アルバート・メラビアンの実験結果(著書『Silent messages(邦題:非言語コミュニケーション)』より 1971年)から判明していて、これを「メラビアンの法則」、あるいは「7-38-55のルール(7%-38%-55% Rule)」と呼んでいます。
第一印象を決める構成要素は、
1.言葉(話の内容)7%
2.声(声の大きさ、高さ、強弱、テンポ、イントネーション)38%
3.外見(表情、動作、仕草、服装、メイク)55%
の3つ。
こうした結果から、「スリーセット理論」で抱いた第一印象を覆し、相手に受け入れてもらえる可能性は1%未満とのことですので、人との出会いは第一印象が「ほぼ全て」と言っても過言では無いようです。
これをホール営業にも是非活かしたいものです。
それには、お客様への第一印象を如何に向上させるかにかかっています。
店舗の第一印象を構成する要素は
・「スタッフの印象」(笑顔などの表情や接客マナー)
・「店舗の印象」(清潔感や安心感など)
・「企業の印象」(地域貢献など)
などでしょう。
これらを日々向上させることで、来店動機・稼働率に反映されてきます。
パチンコ店の集客において出玉感は重要な要素ですが、ファン化、リピーターに昇華させていくうえでは第一印象を大切にしたスタッフの立ち居振る舞い、接客対応がポイントになってきます。
ホール企業がそれらを向上させるためにホスピタリティ(おもてなし)、マナー研修などを充実させることは、業績や生産性の向上にも繋がるのです。
皆さんの店舗でも、是非「スリーセット理論」を元にしたスタッフの接客スキルアップを計ってはいかがでしょうか。