本来の「フラグ」の使い方とは?
パチンコのユルイ雑学 2020/7/14
パチンコ業界に関わる人なら一度は聞いたことがあるであろう「フラグ」という言葉。
主に遊技中のパチスロの内部状態を表す言葉として、ファンの間で使われて来ましたが、現在では物語の「伏線」や「お約束」、「お決まりのパターン」が成立しそうな状況を表す言葉として有名になっています。
特にアニメやドラマなどのストーリー上で「フラグ」に関する話がよく聞かれるようになりましたね。「死亡フラグ」や「生存フラグ」、「恋愛フラグ」だの、物語で伏線をはったり、回収する際の「〇〇フラグが立った」瞬間について語られることが多くなっています。
そして、ついには「死亡フラグかるた」なるモノが登場するなど、その用途は広がるばかりで、日常生活における「フラグ」は乱立状態です。
でも、この使い方は「本来のフラグの使い方」からの派生系に過ぎません。
元々はパチスロ用語としてその界隈で使われていたある種の符丁であり、パチンコ業界人やパチスロファンしか分からない概念でした。
さらに本元をたどればコンピュータ用語であり、80年代後半にはゲーム雑誌に既にその嚆矢となるフラグ関連の記事が登場していたようです。フラグは英語の「FLAG」であり、その意味はフラッグ=「旗」を指します。
前置きが長くなりましたが、パチスロでの「フラグ」というのは、レバーオン(抽選)した時に取得された乱数の値、内部状態を表す言葉です。
レバーオンするたびに抽選し、その多くは「ハズレ」ですが、意味のある値、状態としてはリプレイ(再プレイ)やチェリー、スイカなどの「小役」だったり、さらには「ボーナス」、「ART」などがあります。
取得された乱数の値が例えば「ボーナス」だった時(ボーナス当選)に、「ボーナスフラグが立った」ということになりますが、この時にリールの「スベリ」発生や「リーチ目」停止、機種によってはランプが点灯する等の「演出」が発生して、「ボーナスフラグが立った≒大当りに当選した」ことを示唆する場合もあります。
すなわちパチスロにおける「フラグ」とは「抽選結果の値・示唆」であり、それを察知することがパチスロの醍醐味、ドキドキの瞬間ともいえるでしょう。
そして、ボーナスフラグが立って、リール上で「777」や「77BAR」などボーナス図柄を揃えることが出来るようになります。逆にボーナスフラグが立っていなければ、どんなにボーナス図柄を狙っても揃えられないので、はじめて遊ぶ方はご注意を。
個人的に「フラグ」とは、パチスロを遊技するうえで欠かせないワードで、「フラグをどのように示唆するか」がメーカー開発の腕の見せ所とするならば、「フラグを如何に察知するか」が打ち手の腕の見せ所であり、楽しみ方のひとつでした。
なかにはガセフラグ(厳密には小役の取りこぼし出目によるボーナスフラグとの誤認や思い込みなど)もありましたが、それはそれで、いい思い出ですね~。
アラジンでは単チェリーとかラクダが数ゲーム間で複数回当選すると「アラジンチャンス」告知用の台上パトランプがクルクルまわり、周囲のお客さんの視線が自分の台に集中!
けど、大体は、その後ラクダさんも単チェも1回も揃わずランプが消え、蜘蛛の子を散らすようにギャラリーが立ち去る・・・(パトランプがアラチャンと誤認識、結構恥ずかしい)
クランキーコンドルではボーナスフラグの成立をいち早く見極める上段青7狙いが流行りましたね。その他にも成立フラグ判別、小役フラグ成立ゲームでの取りこぼしを防ぐDDT打法なども多くのパチスロファンが試していました。
時代の流れと共に遊技性能は様変わりしていますが、ギミックの動きやフリーズなど、まさに様々なフラグ示唆、演出方法が生み出され楽しませてくれています。反面、誇大演出が増え、がっかりするパターンも多々ありますが・・・。
いずれにしても、パチスロファンにとっては「死亡フラグ」などより「ボーナスフラグ」の方が遥かに重要なことは言うまでもありませんね。