色の効果で集客活用 カラーマーケティング
パチンコ店の仕事・スキル 2021/6/17
アメリカ大統領選の選挙中、トランプ大統領の姿を見た時に「カラーマーケティング」が象徴的に活用されていることに気付いた方もいるのではないでしょうか。
それは「ネクタイの色」です。
戦う姿勢を示す時には力強い「赤」のネクタイを身に着け、話し合う場合は冷静な「青」のネクタイを付けていましたね。
オバマ氏も普段は民主党のシンボルカラーである「青」のネクタイを締めていることが多かったですが、勝負時の演説には「赤いネクタイ」を締めていました。
アメリカの政治家の多くは専任のカラーコーディネーターを雇い「色で自身を演出する方法」を取り入れているようです。
あの「万有引力」の発見で有名な科学者ニュートンが、プリズム実験によって光が7色(虹色)であることを定義して以来、この基本的な七色の色彩が元になってカラーマーケティングが発展。
人は外部情報の87%以上を視覚に頼っていると言われていますが、つまり、この視覚情報をコントロールすることが出来れば、人の行動にも大きな影響を与えることが出来る、というのがカラーマーケティングの概念です。
では、色による基本的な効果を見ていきましょう。
■赤
「赤色」は、人間にとってとても認識されやすい色であり、興奮や刺激をもたらす色となります。
モチベーションが高まり、自分の気持ちを前向きにするといった効果があると考えられています。
■青
「青色」は赤色とは違い興奮を鎮める効果があると言われています。気持ちを落ち着かせ集中力アップも期待できます。
基本は「抑制」に効果があるので、赤や黄色などとは真逆のシチェーションを生み出す色です。
■黄
「黄色」も赤と同じ興奮色ですが、自然界の多くの事例でも分かるように「注目」や「注意喚起」によく使われています。
蜂の黄色と黒の島模様はまさに注意喚起として良く知られている例です。
周囲に注意喚起できるよう工事現場や車両でも必ず見られる色の組み合わせですね。
また個性的で印象に残りやすい色でもあり、コミュニケーション力を高める効果もあります。
■緑
「緑色」は安らぎや情緒の安定、癒しやリラックスの色となります。
自然界の中心的色であり、疲労回復やストレスの軽減に大きな効果があると言われています。
オフィスの観葉植物は、無機質でストレスのたまりやすいオフィスにおいてリラックス効果を生み出していますね。
■紫
青と同系統の「紫色」は、青と効果も似ていますが、さらに強い影響をもたらすことがあります。
集中力アップや鎮静効果は青色と同様ですが、高貴さ優雅さとともに神秘的な感覚や特別な存在感を生み出し、芸術や美的感性を刺激する効果まであると言われています。
ただし、多用すると効果が強すぎて孤立や不安感も生み出すので適度な利用がポイントとなります。
■橙(だいだい)
「橙色」は「オレンジ色」とほぼ同じで、赤や黄色と同系統の色となりますのでその効果やイメージも同じですが、赤や黄色よりさらに明るく元気で、特に「親しみやすさ」の効果が高くなります。
■ピンク
「ピンク色」は赤と橙を合わせたような効果があり、「女性らしい」「かわいい」「やわらかい」「恋愛」などをイメージさせます。
また女性ホルモン分泌を活発にしてくれる色でもあるので、女性向きの色と言えるでしょう。
■黒
「黒色」は、光を吸収するため存在感が際立つ色です。力強さや高級感を与える効果があります。
また、「額縁効果」のように収縮・後退の効果もあり、他の色を引き立たせる色でもあるので上手に利用したい色です。
■白
「白色」は光を最も反射する一番明るい色です。清潔や純粋さを表す効果があります。
あらゆる色を内包する存在ですので、どんな色との組み合わせもできるのが白の最大の特徴です。一番使いやすい色ともいえます。
そして、色の変化によって人の行動が大きく変わることは様々な実例で証明されています。
例えば「白」と「黒」では同じ大きさでも「白の方が大きく見える」という心理効果があり、商品を販売するページのボタンを変えてみただけで、売り上げが伸びました。
また、当社が運用する求人サイトにおいて応募ボタンの色を変えただけで、応募率にかなり影響したという経験もあります。
ちなみにパチンコ店では様々なデザインが施されていますが、カラーマーケティングを取り入れ、集客効果に繋げることは現代では一般的になってきているのではないでしょうか。
ホールコンセプトやコーポレートカラーの採用などにより、単純にカラーマーケティングを応用しづらい場合もありますが、部分部分で限定的にカラーコーディネートするケースも見受けられます。
色の与える効果を理解することは、自分たちが優位な戦略を立てることに繋がるはずで、お客様が入りやすく、居心地の良い店舗環境を作り上げていけば、収益アップにも貢献できますね。
カラーマーケティングに興味のある方は、「カラーコーディネート検定試験」や「カラーデザイン検定」などの資格を受けるのもおススメです。転職や自分のスキルアップにも繋がりますので、興味のある方は勉強してみるのも良いのではないでしょうか。