ゾロ目が気になるのは何故なのか?
パチンコのユルイ雑学 2023/4/25
パチンコやパチスロを打つ人なら、「ゾロ目」が気になる人は多いのではないでしょうか。
例えば、ふと見た時計が11:11や3:33のように、時と分が同じ数字になっていたり、車のナンバーが全部同じだと「いいことあるかも」などと反応してしまったり。なぜかゾロ目が気になってしまう…。
今回は「何故かゾロ目」が気になってしまう現象について調べてみました。
1.価値を生むゾロ目
「ゾロ目」とは、基本的には2個のサイコロを振ったときに同じ目(数)が出ることを言いますが、注目を集めるゾロ目は、3桁以上で全桁が同じ数字で構成されていることを指す場合が多いようです。
そして世の中には価値のあるゾロ目も存在しており、話題になることも多いのです。
例えば「電話番号」や「車のナンバープレート」のゾロ目は珍重され、オークションの対象にもなっています。
電話番号のゾロ目は覚えやすいため、企業の受付ナンバーには大変人気があります。車のナンバープレートも「7777」は特に人気があり、わざわざ指定する人も多いことはよく知られています。
さらに中華圏などでは「8」は漢字だと「八」で“末広がり”ということから幸運を呼ぶ数字とされており、8が連続した番号は大変価値が高い扱いとなっています。
また、これはパチンコやパチスロも含まれますが、ゲームなどではゾロ目が出ると「大当たり」や有利な条件を得られるなど、特別に優遇されゲームのアクセントとなっています。
この他にも競馬の枠番連勝やスマホゲームのランキングの「キリ番」なども有名ですね。
このように、ゾロ目は“リアル”な付加価値や優越性を得られる時もあるため注目を集めます。
しかし、ゾロ目が気になるのはそうしたことだけでなく、「心理的」な効果でも説明することができます。
2.カラーバス効果
特定のことを意識し始めると、日常の中でその特定のことに関する情報が自然と目に留まるようになる現象があります。
これを「カラーバス効果」と言います。
意味は「color(色)」を「bath(浴びる)」、つまり色の認知に由来するのですが、これは色に限らず、モノや風景、言葉やイメージなど、意識する全ての事象に対して起きる現象でもあります。
人間の脳は、特定の事象を意識することで、五感で得られた情報からその特定事象のみを積極的に認識するという性質を持つため、こうしたことが起こると考えられています。
つまり、ゾロ目を意識した行動をしていると、日常生活の認知にもゾロ目が増えていくという分けです。
3.「頻度錯誤」と「バーダー・マインホフ現象」
さらに、脳科学ではこうした現象を「頻度錯誤」また「バーダー・マインホフ現象」とも言います。
「頻度錯誤」は、例えば朝のテレビの占いでラッキーカラーが黄色と言われると、実際には普段と比べて見かける回数に差がなくとも、その日は黄色の物を見かけることが多くなったような気になる現象のことです。
意識することによって、特定のことに関する情報の必要性が高まり、認知できる機会が増えるといわれています。
一方「バーダー・マインホフ現象」は、ドイツのとある新聞への投稿記事が由来です。
その読者投稿では「ドイツ赤軍バーダー・マインホフというテロリストグループの話を友人にしたところ、翌日にその友人から『ニュースでバーダー・マインホフを見た』という連絡が来た」という内容の投稿でした。
さらに、この新聞投稿を読んだ他の読者からも似たような体験をしたという声が寄せられ、意識するとよく見聞きするようになるこの現象を「バーダー・マインホフ現象」と呼ぶようになったようです。
4.意識を良い方向へ導く
このように、脳科学や心理的な要因により特定の物事を自分にとって必要性の高い情報として意識すると、普段であれば見逃したり聞き逃したりしている情報を高い感度でキャッチすることが可能になります。
仕事においても、抱える問題や課題を普段から意識しておくことで、その問題や課題に関する情報がよく目に入るようになり、『原因の把握や解決方法を発見できた』ことは、皆さんも経験上あるのではないでしょうか。
脳は意識してインプットした課題について、他の行動時は忘れていたとしても継続して意識・思考しています。
そしてある時不意に解決策を思いつくこと時があります。これも同じ原理と言えるでしょう。
ゾロ目を意識するように、「カラーバス効果」や「頻度錯誤」「バーダー・マインホフ現象」などを利用して、問題や課題の解決に効果を発揮できるかもしれませんね。