単身赴任の実態
転職雑記 2025/12/23

「単身赴任」とは、会社の辞令に基づき、従業員が家族と離れて単身で別の勤務地に赴く勤務形態のことです。
多くのビジネスパーソンにとって身近な存在でありながら、その詳細や制度について十分に理解されていないことも少なくありません。
本記事では、単身赴任の定義、目的、実態、手続き、手当などについて詳しく解説します。
1.単身赴任の意味
単身赴任とは、勤務の都合により従業員が家族と別れて単身で異なる勤務地へ赴任し、生活・勤務することを指します。
独立行政法人労働政策研究・研修機構が2017年に実施した「企業の転勤の実態に関する調査」では、「正社員(総合職)のほとんどが転勤の可能性がある」と答えた企業は33.7%でした。
これは、3社に1社の割合で転勤=単身赴任の可能性があるという結果です。
2.単身赴任の目的
単身赴任は単なる配置転換にとどまらず、企業の人材戦略として実施される場合もあります。
【主な目的】
・人材の育成・教育
・人事異動による組織の活性化
・欠員補充や適材適所の人材配置
・組織効率の向上
いわゆる「栄転」に伴う転勤も含まれることがあり、特に多拠点を持つ大企業では転勤頻度が高い傾向があります。
3.海外と比較した日本の単身赴任
海外では転勤があっても家族同伴が基本である一方、日本では単身赴任が一般的です。
これは、転勤命令が企業の業務命令として発せられることが多いため、従業員に拒否権がないことが背景にあります。
上述の調査によれば、転勤命令の約8割が企業主導で行われているとされています。
4.単身赴任の平均年数と職種
アート引越センターの調査によると、
・単身赴任経験者の74%が「1回のみ」
・平均年数は約3.6年
・最多回答は「3年」
また、職種別では、
・営業・販売:37%
・技術・研究部門:13%
特に営業職では、単身赴任の割合が高い傾向が見られます。
5.単身赴任の際の手続き
単身赴任が決まった場合、以下のような行政・社内手続きが必要となることがあります。
〇住民票の異動
以下の条件に当てはまる場合は住民票の異動は不要です。
・赴任期間が1年以内
・実際の生活拠点が変わらない
ただし、赴任先で日常生活の中心を営む場合には、住民票を異動させるのが望ましいです。
◯健康保険・年金・雇用保険等の対応
被保険者住所の変更や、転勤届の提出など、会社を通じた手続きが必要になる場合があります。
詳細は人事担当者に確認しましょう。
◯引越費用の負担
法律上、企業に引越費用の負担義務は明記されていません。
費用の全額を企業が負担する場合もあれば、一定額のみ支給されるケースや、引越手当として一時金が支給されるケースもあります。
トラブル回避のため、事前に就業規則や社内規程を確認しましょう。
6.単身赴任者への主な支援制度
企業によっては、単身赴任に伴う生活負担を軽減するための手当や補助制度が用意されています。
◯単身赴任手当
家族と離れて生活する社員に対して支給される手当です。
家賃や光熱費など二重生活による追加負担を軽減するためのものです。
◯転勤支度金(単身赴任準備金)
引越費用や新生活に必要な家具・家電の購入を支援するための一時金です。
金額は企業によって異なります。
◯住宅手当(家賃補助)
赴任先の住居にかかる費用を一部補助する制度です。
自社社宅の提供や、借り上げ住宅への家賃補助など、形態は様々です。
◯帰省旅費手当
単身赴任者が定期的に家族のもとへ帰省するための交通費を補助する制度です。
支給頻度や金額には条件があるのが一般的です。
7.まとめ
単身赴任は企業によっては避けられない勤務形態ですが、正しい知識と事前準備があれば、負担を軽減することができます。
各種手当や支援制度を活用し、家族との絆も大切にしながら、新たな勤務地での生活を円滑にスタートさせましょう。












