源泉徴収票とは?
転職雑記 2026/10/20

転職の際、前の会社から「源泉徴収票」が交付されます。
源泉徴収票について、「何のための書類?」「転職先に提出するの?」「いつ受け取れるの?」など、詳しい内容が分からない人もいるのではないでしょうか。
源泉徴収票は、その年に受け取った給与や源泉徴収された所得税などを確認するための重要な書類です。
同じ年に転職した場合の年末調整や、自分で確定申告をする場合などに使用します。
今回は、転職時に知っておきたい源泉徴収票の役割や転職先への提出、受け取り時期、紛失した場合の対応などについて解説します。
1.源泉徴収票とは?
「給与所得の源泉徴収票」とは、その年に会社から支払われた給与や、給与から源泉徴収された所得税などが記載された書類です。
会社は、給与を支払った従業員について給与所得の源泉徴収票を作成し、本人へ交付します。
一般的な給与所得の源泉徴収票には、主に次のような情報が記載されています。
・支払金額
・給与所得控除後の金額
・所得控除の額の合計額
・源泉徴収税額
・社会保険料等の金額
・配偶者や扶養親族などに関する情報
その年に会社からいくら給与を受け取り、どの程度の所得税が源泉徴収されたのかなどを確認できる重要な書類です。
なお、給与について発行される「給与所得の源泉徴収票」と、退職金について発行される「退職所得の源泉徴収票」は別の書類です。
2.転職で源泉徴収票が必要な理由
転職者にとって特に重要なのが、同じ年に転職した場合の年末調整です。
例えば、2026年4月にA社を退職し、同年5月からB社で働き始め、年末まで勤務しているとします。
一定の要件を満たしてB社で年末調整を受ける場合、A社から2026年中に支払われた給与についても含めて年末調整を行います。
その際、B社は前職で支払われた給与額や源泉徴収された所得税、社会保険料などを確認する必要があります。
その確認に使用されるのが、前職から交付された給与所得の源泉徴収票です。
国税庁は、中途就職者について、前の勤務先から支払われた給与の金額や源泉徴収税額などを源泉徴収票などによって確認するとしています。
そのため、同じ年に退職・転職した場合は、転職先から前職の源泉徴収票の提出を求められることがあります。
3.退職した場合は原則1か月以内に交付される
給与所得の源泉徴収票は、通常は翌年1月31日までに本人へ交付されます。
ただし、年の途中で退職した場合は、原則として退職後1か月以内が交付期限です。
退職後1か月を過ぎても源泉徴収票が届かない場合は、まず前職の人事・総務などの担当部署へ確認しましょう。
前職へ依頼しても源泉徴収票が交付されない場合は、税務署へ「源泉徴収票不交付の届出書」を提出する手続きもあります。
転職直後は、入社や社会保険などに関するさまざまな書類を取り扱うため、受け取った源泉徴収票を紛失しないよう保管しておきましょう。
4.源泉徴収票を転職先に提出しないとどうなる?
年の途中で転職し、前職分を含めて転職先で年末調整を受ける場合、前職の給与額や源泉徴収税額などを確認する必要があります。
国税庁によると、この確認ができない場合、転職先では前職分を含めた年末調整を行うことができません。
その場合は、自分で確定申告を行い、所得税などの精算をすることになります。
源泉徴収票を受け取っているにもかかわらず提出を忘れていた、といったことがないよう注意しましょう。
また、転職先には年末調整書類の社内提出期限が設定されていることがあります。
提出時期については勤務先の案内を確認してください。
5.年内に再就職しなかった場合は?
年の途中で退職し、その年のうちに再就職しなかった場合、通常は前職で年末調整を受けないまま年を越すことになります。
毎月の給与から源泉徴収される所得税は概算で計算されているため、年末調整を受けていない場合には所得税を納め過ぎていることがあります。
その場合、翌年に確定申告(還付申告)をすることで、納め過ぎた所得税の還付を受けられる可能性があります。
所得税の還付申告は、原則としてその年の翌年1月1日から5年間行うことができます。
なお、中途退職者でも、死亡による退職など一定の場合には、退職時に年末調整の対象となるケースがあります。
そのため、「年の途中で退職した人は必ず確定申告が必要」というわけではありません。
自分が確定申告をする必要があるのか分からない場合は、国税庁の案内や税務署などで確認するとよいでしょう。
6.泉徴収票を紛失したら?
源泉徴収票を紛失してしまった場合は、発行元である前職の会社へ再発行を依頼しましょう。
転職先で年末調整を受ける場合は、社内の提出期限までに源泉徴収票が必要になることがあります。
紛失に気付いたら、できるだけ早めに前職へ連絡することが大切です。
また、転職先の提出期限に間に合わない可能性がある場合は、現在の勤務先の人事・総務担当者にも相談しておくとよいでしょう。
なお、「源泉徴収票不交付の届出手続」は、源泉徴収票が交付されない場合に税務署へ届け出る手続きです。
すでに一度交付された源泉徴収票を自分で紛失した場合の再発行手続きではないため、混同しないようにしましょう。
7.源泉徴収票の内容を確認しよう
源泉徴収票を受け取ったら、そのまま保管・提出するだけでなく、自分でも記載内容を確認しておきましょう。
特に、
・氏名
・支払金額
・源泉徴収税額
・社会保険料等の金額
などを確認しておくと安心です。
自分の認識と大きく異なる金額が記載されていたり、氏名などに誤りがあったりする場合は、発行元の会社へ確認しましょう。
また、転職先へ原本を提出する場合に備えて、必要に応じて手元に内容が分かるよう控えを残しておく方法もあります。
8.源泉徴収票は転職後の税金手続きに重要な書類
給与所得の源泉徴収票は、その年に会社から支払われた給与や源泉徴収された所得税などを確認するための重要な書類です。
特に同じ年に転職し、転職先で前職分を含めて年末調整を受ける場合には、前職の源泉徴収票によって給与額や源泉徴収税額などを確認する必要があります。
年の途中で退職した場合、給与所得の源泉徴収票は原則として退職後1か月以内に交付されます。
期限を過ぎても届かない場合は、まず前職へ確認しましょう。
また、その年のうちに再就職せず年末調整を受けていない場合には、確定申告によって所得税の還付を受けられる可能性があります。
転職では、退職・入社の手続きだけでなく、税金に関する手続きも発生します。
源泉徴収票を受け取ったら内容を確認し、必要な手続きが終わるまで大切に保管しておきましょう。
※税制や手続きは法改正などにより変更される場合があります。
また、年末調整や確定申告の必要性は個人の所得状況などによって異なります。
最新情報や個別の取り扱いについては、国税庁や所轄の税務署などへご確認ください。












