退職届を受け取ってもらえないとき
転職雑記 2026/1/27

退職を決意しても、退職届を受け取ってもらえないというケースがあります。
そのままでは転職活動に支障をきたすおそれがあり、不安に感じる方も多いでしょう。
しかし、民法や労働関連法の規定により、退職届が受理されなくても退職は可能です。
本記事では、退職届を受け取ってもらえない場合の対応方法を詳しく解説します。
1.退職届が受理されないと退職できない?
結論から言えば、退職届が受理されなくても退職は可能です。
民法第627条第1項では、雇用期間の定めがない契約(正社員など)において、退職の意思表示をしてから2週間が経過すれば労働契約を終了できると定められています。
つまり、会社の承諾(受理)の有無にかかわらず、退職の意思を伝えてから2週間が経過すれば法的に退職することができます。
ただし、就業規則に手続きや提出期限などが定められている場合には、その内容も確認し、できるだけ円満な形で退職することが望ましいでしょう。
一部の企業では、退職の意思に耳を貸さない、あるいは受理を拒否するなど、法令に反した対応をするケースも見られますが、労働者には退職する自由が認められています。
2.有期雇用契約では注意が必要
一方で、雇用契約に期間の定めがある場合(有期雇用契約)は、退職に制限が生じることがあります。
アルバイトや契約社員、派遣社員などは、あらかじめ「3カ月」「1年」などの期間を定めた契約を結んでいることが一般的です。
このような有期契約では、原則として契約期間満了まで退職はできませんが、労働契約法第17条に基づき、「やむを得ない事由」(例:病気、家族の介護など)によって契約の途中であっても退職が認められることがあります。
ただし、その「やむを得ない事由」が労働者側の重大な過失によるものであった場合、企業から損害賠償請求を受ける可能性もあるため、注意が必要です。
3.退職届と退職願の違い
「退職願」と「退職届」は似ているようで意味が異なります。
退職願:退職の希望を申し出るもの(=会社の承諾を前提)
退職届:労働契約を一方的に解約する意思表示(=法的効力あり)
通常は、円満退職を目指して最初に退職願を提出し、会社と話し合った上で最終的に退職届を提出するのが慣例です。
なお、退職の意思表示は書面でなく口頭でも有効です。
ただし、後々のトラブルを避けるためにも、書面での提出が推奨されます。
4.退職届が受理されない場合の対応策
退職届が受理されない場合、以下のような対応が有効です。
1. 上司の上司や人事部に相談する
直属の上司に退職届を提出しても受理されない場合は、さらに上の上司(例:部長)や人事部に相談しましょう。
このときは「退職届を受理してもらえず困っている」という趣旨で相談し、感情的にならずに冷静に対応することが大切です。
2. 内容証明郵便で退職届を送付する
会社の対応が不誠実な場合、退職届を内容証明郵便で送付する方法があります。
内容証明郵便は、「誰が・誰に・いつ・どのような文書を送ったか」を郵便局が証明する制度で、法的にも有効な手段です。
郵送後、相手に届いた日から起算して2週間で退職が成立します。
電子的に送れるe内容証明を利用すれば、自宅から手続き可能です。
3. 労働基準監督署や労働局に相談する
自力での解決が難しい場合は、労働基準監督署や総合労働相談コーナーに相談しましょう。
行政機関による助言や指導で解決できない場合は、「あっせん制度」を活用して労働局の紛争調整委員会を通じた解決も可能です。
5.まとめ
退職届が受理されないからといって、退職できないわけではありません。
労働者には退職の自由が保障されています。
ただし、可能であればトラブルを避けて円満に退職することが理想です。
今回ご紹介した方法を参考に、冷静かつ確実に行動しましょう。












