私たちの快適な生活を妨げている「認知」のゆがみってなに!?
転職雑記 2015/11/9
あなたの目の前にコップがあります。そのコップには半分の水が入っています。あなたはそれを見て多いと感じ、気持ちが楽になるでしょうか、それとも少ないと感じ、不安になるでしょうか。
このように私たちの気分や行動は、「認知」によって影響を受けています。「認知」とは、主にものの見方やとらえ方のこと。
1、認知のゆがみとは何か
あなたに何か嫌な出来事が訪れたとき、それを「嫌なことだ」と認知しているのはあなた自身です。嫌なことがあなたのもとに訪れたのではなく、とある出来事に対してあなたが「嫌なことだ」ととらえることによって「嫌な出来事が起こる」のです。このように考えるクセがついてしまうと、あなたの身の回りで起こるほとんどのことが嫌なことばかりになってしまいます。
この「クセ」——つまり「認知」のゆがみを修正することができれば、転職活動中、特に落ち込みやすい気分を回復させることができるようになります。それが「認知療法(認知行動療法)」です。
認知療法は、うつ病や不安障害、ストレス関連障害などの精神疾患の他、日常のストレスにも適用することができます。専門家の指導のもと行われる認知療法ですが、考え方のクセを直すトレーニングならば、自分で行うことも可能です。今回はその方法をご紹介いたします。
2、考え方のクセを直すトレーニングの実践
用意するものは、紙とペンだけ。
あなたが悩んでいること、問題だと思うことについて、そのときの自分の気分や考え方とともに書き記していきます。
文字として書き留めることによって、自分の考えや思いを客観的に受け止め、頭の中を整理することができます。この方法は日常どんな場面でも活用することができるので、頭の中がぐちゃぐちゃになってしまったときは、手を動かしてどんどん文章に落とし込んでいくようにしましょう。
具体的に書き出すべき項目は以下の7点です。(参考:http://ninti-ryouhou.com/shikou-kiroku.html)
①動揺した出来事
例:仕事でミスをしてしまった。
②気分の分析(強さを0〜100%で表す)
例:悲しみ 70%/自己嫌悪 90%
③自動思考(何を考えていたか)
例:自分はこの仕事に向いていない。この職場にはいられない。
④根拠(自動思考の裏付け)
例: みんなも呆れた顔をしていた。
⑤反証(見逃している事実)
例:普段からミスを連発しているわけではない。
⑥適応的思考(全く新しい考え方や視野を広げた考え方)
例:今回の失敗を生かして次は失敗しないように頑張ろう。
⑦今の気分(強さを0〜100%で表す)
例:反省 90%/やる気 85%
このように、問題に直面したときに自分がどんなことを感じ、考えたかを順を追って整理していきます。あらゆる角度から物事見て、強い思い込みなどをできるだけ排除して自分が辛くない考え方ができるようにしていくのです。時間をかけて自分と向き合っていくようにしましょう。
まとめ
転職を考え、動いている中で、少しの出来事でも「最悪なことだ」と感じでしまうことがあるでしょう。それがストレスになり、更なる「認知」のゆがみを生むことがあります。それを少しでも和らげるように、日々思考の転換を意識して物事に向き合うようにしましょう。