担当者の運営能力や分析能力が如実に反映される「3つの費用」
パチンコ店の仕事・スキル 2016/6/6
パチンコホールの営業でしっかりと利益を生み出していくには、大きく分けて2つの方法があります。それは、「売り上げを伸ばす」もしくは「費用を抑える」ということ。
もちろんパチンコ業界に限らず、その2つを同時に行っていくことこそが利益の最大化につながるのは言うまでもありません。その中でも今回は特に、「費用を抑えること」に焦点を絞って見ていきたいと思います。
1.パチンコホールの費用項目
パチンコホールの費用項目を大きく分けると下記のようなものが挙げられます。
1.人件費
2.機械の費用
3.委託費用
人件費とは内部と外部の両方を含むスタッフの給料や福利厚生費、それに付帯するもの。機械の費用とはパチンコ・パチスロの台やシマ設備などに関するもの。委託費用とは、広い意味でのサービスに関わる外注費などです。
それぞれの項目の内容と傾向について学び、正しい決断を下せば、店舗運営のために必要な費用のコントロールができます。企業やパチンコホールによって運営方針や費用の規模は異なるため、金額自体は一概には言えませんが、自店舗の状況を把握して運営に必要な適正金額をつかむようにしてください。
2.「人件費」の抑制
パチンコホールを運営していくためにはホールスタッフが必要不可欠です。ドル箱が必要ないパーソナルシステムなど、店舗によっては様々な機械の導入が進んでいますが、いずれにしてもパチンコホールにスタッフがいなければ決して営業することはできません。
また、ホールスタッフの人員配置についてですが、全ての日を均等に扱い、単純に同じ人数を配置しておけば良いというものでもありません。平日、週末、祝祭日など、営業日によってお客様の来店状況は大きく異なります。
ホールスタッフを何人用意するかは様々な状況を考慮し、稼動状況を予測して日ごとに設定していく必要があるでしょう。そうした日ごとの設定によって適切な人員配置を行い、人件費を抑え、効率良く店舗運営を行っていくことが大切になります。
3.「機械予算」の効果的運用
パチンコホールを運営する時に、ホールスタッフと同等か、場合によってはそれ以上に大事なのがパチンコ・スロットの機械予算です。当たり前ですが、機械がなければお客様は遊技をすることができません。
パチンコ・スロットは毎月のように新台が発表・発売されています。新台が好きなお客様は多く、パチンコホールにとっても集客の目玉となり得る新台の重要性はかなり高いと言ってもいいでしょう。 しかし、1台あたり20~40万円ほどの購入費用がかかるため、安易に新台入れ替えをすることはできません。
また、せっかく新台を大量に導入しても人気が出ず、稼動が上がらなければ、機械台を回収できないまま撤去することになってしまいます。ですから、店舗側は新台入れ替えに使える費用を計算した上で、導入台数や導入台の選定において責任者がしっかりと精査することが大切なのです。
4.大きな差がつきやすい「委託費用」
パチンコホールでは、いろいろな企業のサービスを利用しています。例えば、広告宣伝、店内装飾、特殊景品や端玉景品、飲み物の自動販売機や飲食サービス、店内の清掃など……。
そうしたサービスは、企業や販売元が変わればサービス自体の内容や価格も大きく変わるのです。そのため、自店舗の運営において優先させたいサービスは何かをきちんと整理し、その上で業者を選ぶ必要があります。
それぞれ、単純にコストをカットすれば良いというわけではなく、自店舗の売りとなるものや強みは何かを考え、集中的に投資すべきところとコストを抑えるべきところを判断し、費用対効果を見極めながら適切な運営を行うことが大切なのです。
5.まとめ
パチンコホールの運営においては、大きなお金がかなりダイナミックに動きます。一回の新台入れ替えで数百万円どころか、もう1桁上の単位で費用がかかることも珍しくありません。ですから、「締めるところは締める」「使うべきところは使う」といったメリハリがより一層必要になるでしょう。
異業種からの転職を目指す人、実際に転職してきた人は、そのことを常に強く意識して店舗運営にたずさわるようにしてください。 また、単なるコストカッターになるのではなく、売り上げを伸ばすために大胆な投資を行う姿勢も大切であり、そのためには高い分析能力と決断力も必要になります。そのことを常に頭の中に入れておき、必要なスキルをしっかりと身につけるためにも、広い視野を保ちながら日々の業務にたずさわるようにしましょう。