アドバイザーは、転職活動のパートナー
転職雑記 2017/1/5
先日、店長職の中途採用のお手伝いをしている求人企業の採用担当者と、面接をしていただいた転職希望者の印象について話をうかがいました。そこで、驚くべき話をされたのです。
「民間の紹介会社から紹介いただいた転職希望者の人たちは、面接で自らを売り込まない傾向がある。紹介会社は転職希望者に対して、自分の評価を落としかねない話をして転職活動をするように言っているのでしょうか?」
転職のお手伝いをしている転職希望者に対する、求人企業からの率直な感想は、あまりに私の予想していなかったものでした。
1.予想に反した評価
そのとき紹介した人……Oさんの経歴を簡単にご紹介します。
Oさんは、関東の大手パチンコホール企業に新卒で入社し、その後3社、転職をしています。最終的には、1店舗運営のパチンコホール企業の店長として、現場から採用に至るまでのすべてを担当していました。
一見すると転職回数が多いようにも感じられますが、これまでのパチンコ業界での経験業務を確認すると、転職した先々で常に新しいスキルを身につけ、また、持っているスキルに磨きをかけ、業務領域をどんどん広げていっていることが分かりました。
私は、Oさんのスキルや経験は紹介企業で必ず活かすことができて、会社に大きく貢献できると思っていました。しかし、実際には、その逆の印象を求人企業側に与えてしまっていたようでした。
2.転職アドバイザーはパートナー
転職のお手伝いをしている、私たち転職アドバイザーは転職希望者に対して、「自分自身の価値を落として転職しましょう」などとは、決して言いません。「これほどのことしかできませんが、よろしくお願いします」という、自分を卑下した姿勢での転職で、誰が採用したいと思うでしょうか?
私たちは、転職希望者の魅力が十分に伝わるよう、最大限に評価してもらえるようにとアドバイスをしています。そのためにこれまでのパチンコ業界での経験を聞き、整理して強みをともに確認していきます。本人にとっては、「こんなことアピールにならないかもしれない」「むしろマイナスになるんじゃないか」と思っていることであっても、大きなアピールポイントになることもあるんです。それを見つけて、引き出すのが私たちの仕事なのです。
求人企業の面接前には、「どのような話をすればいいのか?」について、きっちりとアドバイスを行っています。アドバイザーは、担当している転職希望者が転職に成功することを、自分のことのように願い、そのためにどうすべきかを考えています。
「仕事だから」ではありません。私たちは、「パートナー」として、転職希望者とともに闘っているのです。
3.最後は自分が手繰り寄せる
「自分の価値を低く設定している」と求人企業から言われたOさんは、客観的に見ると高いスキルを持っているのにも関わらず、自分自身に自信が持てないまま面接に臨んでしまっていました。そのため、面接の場では謙遜しすぎてしまい、自己アピールが満足にできなかったのです。
私たちが事前にどれほどいろいろな話をしても、その話を受けて「どのような行動をするか」は、結局転職希望者次第になります。そして、その言動を求人企業は、一瞬とも思える面接の場で評価をします。
折角ご相談にいらしてくれていても、まったく私たちを信頼してくれない転職希望者もいます。確かに、最近会ったばかりの転職アドバイザーの話をすぐに受け入れ、それを実行に移そうとするのには勇気がいります。それは私たちも重々承知しています。しかし、少しだけでも良いので、私たちに心を開いてくれるだけで転職の成功率はぐんっと上がります。ひとりで闘おうとはせずに、私たちにもその悩みや苦しみを分けてください。
4.まとめ
私たち転職アドバイザーは、転職希望者の成功を自分のことのように考え、アドバイスしています。将来について一緒に考え、今をどのようにするべきかを考えていくのです。
しかし、どんなに一緒に闘っていても、最終的に採用を勝ち取るのは、転職希望者本人の力です。望む未来を、力強い意志を持ってたぐり寄せていきましょう。