一時の感情で決めることは危険!現職の引き止めについて
転職雑記 2017/2/2
Nさんは37歳で、当時、異業種に在職中でした。現在の仕事にやりがいを見いだすことができず、給与が低いので「パチンコ業界に戻りたい!」とパチンコキャリア転職に登録しました。
しかし、在職中だったこともあり、思うようにパチンコ業界での転職活動を進めていくことができず、なかなか求人企業からの内定が出ませんでした。そして、5社目の求人企業でやっと内定。Nさんの入社意思も確認し、転職に向けて動き始めた矢先、Nさんから連絡がありました。
1.現職の引き止めに戸惑う
端的に言うと、Nさんは、現職の人から「引き止め」に合っているとのことでした。
詳しく話を聞くと、「現職の上司に、『今後もNと一緒に働きたいと思っている。給料に不満があるのなら、社長に掛け合って上げてもらえるようにするから、何とか残ってくれないか?』と言われました。そのように言われてしまうと、「辞める」の一点張りで突っぱねることが難しくて……。悩んでいます」とNさん。
「今の仕事にやりがいを感じ、今後も続けていこうと思えるのならば、現職に残ってもいいと思いますが、どう考えていらっしゃるのですか?」と問えば、Nさんは弱った様子で、「やりがいは感じていません。だからこそ、パチンコ業界に戻りたいと転職を進めていたんですし……。でも、私は頼られると断れないタチなんです。自分ではいけないと思っているのですが、頼まれるとどうしても引き受けてしまって……。もしかしたら、転職は難しいかもしれません」と言いました。
長年、パチンコ業界での転職のお手伝いをしていますが、このようなケースは非常に多いです。お世話になってきた会社を無下にすることはできない、今よりも好条件を提示してくれるのならば……と、現職の引き止めに対して、少なからず後ろ髪を引かれてしまう人はたくさんいるのです。また、多い事例として、結局転職せずに在職企業に留まること決め、求人企業の内定を辞退。しかし、2〜3ヶ月後に「やっぱりパチンコ業界で転職活動がしたい!」と連絡があるケースです。
2.Nさんの決断
Nさんも悩んだ末、現職に留まることを決意されました。しかし、しばらくすると連絡がきました。
「引き止めのときに言われたことはまったく実現されないし、これまでとまったく状況は変わりませんでした。むしろ、風当たりが強くなったと感じるくらいです。あのとき、転職することを諦めたのをとても後悔しています。もう一度転職活動をしたいのですが、もし可能ならば、以前内定が出た求人企業に入社することはできませんでしょうか?」
残念ながら、それはできないのです。一度、内定を辞退した人に再度チャンスをくれる求人企業はありません。それを伝え、Nさんは改めて一から転職活動を進めていくことになりました。
3.転職を決めたときの気持ち
いざ退職となると、「なぜ転職しようと考えていたか?」を忘れてしまう人がいます。どんな人間関係、どんな環境であっても、少しでもそこに情があれば別れは悲しいですし、抵抗があることでしょう。そのいわば「一瞬のもの悲しさ」に、当初の「転職したい!」という気持ちを忘れてしまい、誤った判断をしてしまう人もいるのです。
しかし、よく思い出してみてください。転職を真剣に考えていたときの気持ちを。「絶対にこの会社を辞めて、もっと条件のいい会社に転職する!」「転職先で、キャリアアップしたい!」など、何かしらの熱意やこだわりがあったはずなのです。
それを忘れて、内定を辞退すれば後悔することになりかねません。長く一カ所で働いていればそれだけ、愛着が湧いて辞めにくくなることがあるかもしれません。しかし、一瞬の感情に囚われず、冷静な決断ができるようすれば、転職してもしなくても後悔はないと思うのです。
4.まとめ
何事も一時の感情で決断をすると、後で後悔することもあるでしょう。悩んだときは、しっかりといろいろな人の話を聞きながら、「転職を決めたとき」の気持ちを思い出し、慎重に結論を出すことが大切です。