転職によって変わる"自分"と"未来"
転職雑記 2017/2/9
転職の業界では昔からよく聞くのですが、転職や退職を決める理由として一番多いのは「人にかかわること」です。
パチンコ業界で多くの転職希望者に会い、様々な話を聞く機会がありますが、確かにそれを理由に挙げる人がたくさんいるのを感じます。その中でも特に、主任職に就いている人からよく聞く傾向があるのはなぜでしょう。
少し考えてみると、ごく当たり前な理由が隠されていることに気づきます。現在、主任として働いている人はきっと「ああ、分かる」と同調できる人も多いのではないでしょうか。
1.もっとも多くの人とかかわるのは「主任職」
では、「人にかかわること」をもう少し細かく分類してみましょう。
・同僚や部下と合わない気がする
・上司との相性が良くない
・尊敬できる先輩がいない
・経営者の考え方や社風に馴染めない
こういったものが考えられます。
また、主任に限定すれば、
・店長の考え方、やり方に合わないと感じる
・新入社員への接し方が分からない
などが挙げられます。
主任は現場の責任者としてパチンコホールの業務全般にかかわり、業務内容を上司にしっかり報告する役割を担います。そのため、主任はパチンコホールの内外で一番多くの人とかかわり合う役職だと言ってもいいでしょう。
だからこそ、人間関係の悩みも生まれやすく、それが原因で転職や退職を考えがちになることがあっても不思議ではありません。
2.入社を決めるポイントも「人」
以前、主任職に就いていたCさんの転職をサポートした時のことです。Cさんには複数の求人企業を紹介しており、面接試験を受ける前には既に、彼の中で第1希望から第5希望くらいまで序列ができ上がっていました。
このような場合によくあるのは、たとえば第1希望と第3希望の企業から内定をもらった際、第3希望の企業に入社を決めるということです。なぜ、こんなことが頻繁に起こるのでしょう。
ヒントは「人」にあります。
面接を受ける前は企業についての表面的な情報しか手に入れることができません。転職希望者が思い浮かべた社内の雰囲気や社員の働く姿は想像でしかなく、実際の様子とは異なっている場合が多々あります。しかし、面接試験で実際に企業を訪れ、面接官や求職部門の人と合えば、その企業を肌で感じることができるのです。
転職先を決めるポイントは完全に「待遇」という人もいるでしょう。しかし多くの場合は、「この会社で働きたい」「この人と働きたい」「この社長のもとで働きたい」という気持ちの部分を大切にしています。
たくさんの転職希望者をサポートしてきた中で感じるのは、転職や退職の理由も、転職先を決める理由も「人」であるケースが多いということなのです。
3.「変えられるもの」と「変えられないもの」
Cさんと同様に主任職に就いていた方で、東京都内の中堅ホール企業に転職を果たしたBさんが、こんなことを言っていたのが印象的でした。
「給与や役職は自分の努力次第でいくらでも変えられる可能性がある。でも、一緒に働きたいと思える上司や経営者を自分の力で作り出すことはできない」
Bさんは主任として転職した後、新しい職場で水を得た魚のように活躍し、今では店長に昇進しています。「一緒に働きたい」と思える上司がいた企業に入ったからこそ、どんな壁も乗り越えることができ、スキルアップとステップアップを遂げることができたそうです。
どんなに高い能力がある人でも、人間関係を含む職場環境が自身に合っていなければ能力を充分に発揮することはできません。
カナダ出身の精神科医であるエリック・バーン博士は、こんな名言を残しています。
「他人と過去は変えられないが、自分と未来は変えられる」
正にその通りだと思うのです。
4.まとめ
誤解して欲しくないのですが、「人間関係に悩んでいる人は転職すべき」と言っているわけではありません。どんな職場であっても、「合わない」と感じる同僚が1人や2人はいて当たり前であり、「居心地が悪いから転職しよう」と考えるのは早計です。
もし、自分自身の努力によって変えられる程度の問題であれば無理に転職をすることなく、今の職場で頑張るのもいいでしょう。あなたが変わることで周囲も変わる兆しを感じるのなら、あえて転職という冒険をする必要はありません。
しかし、自分の力ではどうしようもない環境に身を置いており、未来を変えたいと思っているのであれば、転職は良いきっかけになるはずです。