集客に向けたユニークな取り組み
転職雑記 2017/5/16
パチンコ業界では、2011年から全国的に広告規制が始まりました。規制は、ユーザーの射幸心を煽ると判断される取り組みが対象とされており、イベント告知や設定示唆といった行為などは全面的に禁止されています。新台入れ替えに関しては今まで通りの告知が可能なため、多くのパチンコホールは新台入れ替えの告知に力を入れている傾向があります。
逆に言えば、広告規制によりパチンコ企業では、新台入れ替え時以外で他企業との差別化が難しくなっているのです。 新台入れ替えの告知のみ行っていては、他店に埋もれて売り上げが伸びていきません。また、もし新台入れ替えの告知まで規制されるようになれば、どうなってしまうかは容易に想像がつくかと思います。 このような厳しい状況の中でも各企業は、他店との差別化、独自性を出すために創意工夫しながら営業を行っていく必要があります。今回は他店との違いを出すために、スタッフサービスの面で新たな試みをしている事例について見ていきます。
1.スロットコーナー専属女性スタッフの採用
今回ご紹介する事例は、スロットコーナー専属女性スタッフの採用です。スロットコーナー専属の女性スタッフは、他のスタッフ同様、メダル補給や出玉交換といった通常業務をしますが、それに加えてパチンコホール内でのお客様との交流に重点を置いて業務を行います。
お客様に、より楽しんでいただくために、他のスタッフよりもユニークな服装で接客をする場合もあります。あるパチンコホールでは、スロットコーナー専属スタッフによるダンスショーを行っているそうです。 スロットユーザーは比較的若いお客様が多いため、1人でも多くのファンを店舗につける努力をしなくては、簡単に他店舗へ流れてしまいます。
スロットコーナー専属スタッフを採用する店舗では、彼女たちをスロットコーナーの「顔」として全面に出し、積極的にお客様とコミュニケーションを取ってもらうことで、ファンの獲得、及び再来店に繋げようとしているのです。近隣に大手チェーン店などがある場合、大規模な新台入れ替えの実施などといったパワー営業に悩まされることもあるでしょう。スロットコーナー専属女性スタッフの採用は、そのような競合店に対抗する戦略のひとつと言えます。
2.注意点
スロットコーナー専属の女性スタッフを採用し、運営していく上で気をつけなければいけない点が2つあります。
1つ目は、受け入れから定着までの教育方法のマニュアル化です。スロットコーナー専属の女性スタッフの方は、入社の段階から理念や社風よりも待遇面を重視して志望する人も少なくありません。そのため、店舗に馴染んで戦力となるまでに時間がかかる可能性があるということを頭の片隅に置いておきましょう。取り組み自体の前例が少ないため、指導員の育成と仕組み作りに苦労したという店舗もありました。
2つ目が、お客様対応する上での注意事項の確認と共有になります。他のスタッフとは違う衣装を着て、お客様とのコミュニケーションを取るときは女性ということで、お客様からの働きかけの様々なケースも想定しなくてはいけません。 先述のスタッフの教育に通ずるところがありますが、シチュエーションごとに切り返し方や受け答え方法を事前にロープレし、スタッフへ事前にトラブルへの対処方法を学んでもらう必要があります。店舗側がスタッフをしっかりとフォローすることで、多くのお客様に満足していただけるサービスを提供することができるのです。
3.まとめ
今回は、他店舗との差別化を図る接客をご紹介いたしました。他にも、お客様との距離感を縮めるために通常より少し気軽な挨拶をしたり、あだ名の書いてある名札を付けて接客するなど、店舗のファン獲得に向けて様々な差別化を試みているパチンコホールもあります。
早くからこのような取り組みを行っているパチンコホールでは、スタッフとお客様の間に親しさが生まれ、地域に密着していることが多くあります。広告規制が厳しくなった昨今、ホールスタッフのお客様との関わり方こそが、集客アップへの鍵と言えるでしょう。