求人企業の受け入れ体制で転職者の定着率は変わる
転職雑記 2018/11/1
現在のパチンコ店において、正社員採用は本部主導で行い、アルバイト採用は店舗の店長判断で行う企業が多く見られます。近年の若年層労働力の低下やパチンコユーザー減少から、パチンコ業界へ就職を考える若者が年々減っていることもあり、以前のように高待遇を謳うだけでは若年層の採用が難しい状況となっています。
そうした状況の中ようやく採用したスタッフが早期退職してしまうと、また最初から取り組まなくてはならなくなりません。これは採用にかかった費用や時間が全て無駄になるだけでなく、現場の士気低下にも繋がってしまいます。
ところが、全国のパチンコ店の中には、入社してから退職者がほとんど出ない求人企業があるのです。果たしてどのような受け入れを行っているのでしょうか?
1.採用を現場に任せる取り組み
そのパチンコ店では、アルバイトの面接から採用、受け入れまで全てを現場に任せ、店長がアルバイトと会うのは入社日が初めて、という大胆な取り組みを行っているのです。実際、最初の面接を主任に任せ、その後の受け入れに関しては全て社員に任せているのですが、入社してからの教育やシフトも役割分担を行って取り組んでいます。
この流れを確立したのは3年前からになりますが、その期間に、卒業や就職などのやむを得ない理由を除いては、退職者が1人も出ていないという素晴らしい実績を残しています。
2.「一緒に働きたい」を共有する
このパチンコ店の大きな特徴は、新規採用者に対し「共感する」「巻き込む」ということに力を入れている点です。給与や福利厚生面だけでなく、「一緒に働きたい」と思ってもらうことに力を入れているのです。
「一緒に働きたい」と思ってもらうためには、働く仲間とできるだけ早く触れ合うことが大切であり、そのために、現場の社員を巻き込んで受け入れを行っているというのが重要なポイントになります。仕事をする前に、既にその現場の人と分かり合える環境なら、初めてでも現場に入りやすく定着率もぐっとあがるというわけす。
3.スタッフの意識も高める
この場合、受け入れを行うパチンコ店スタッフにも、新規採用について「転職者のこれからを決める重要な仕事」という意識をしっかり持ってもらうことが重要になってきます。さらに、具体的に取り組ませることも必要になります。
スタッフを巻き込む形にすることで、転職後の早期戦力化や育成に関する当事者意識も高くなり、結果転職した人材の定着率も上がるという結果が得られるのです。長い目で見れば、この結果は会社の生産性向上にも繋がっていくことになりますから、けっして疎かにはできない部分といえるでしょう。
4.パチンコ業界の転職希望者も同様
これはパチンコ業界の転職市場においても同じことが言えます。
転職者が早期退職するには様々な理由がありますが、早期退職者が多い求人企業は、面接の合否ばかりに重きを置いて、実際の現場でもっとも大切なスタッフの一体感を醸成することには注力しない傾向が見られます。現在のスタッフだけでなく、新規の転職者が現場に馴染むことに対して積極的にコミットしていないのです。
これでは多大な時間と労力をかけて転職者を獲得しても、全く意味の無い結果となってしまいます。転職者に合わせることに気を使い過ぎる必要はありませんが、求人企業として受け入れたい気持ちを前面に出し、「一緒に働きたい」と思ってもらうことが大切ではないでしょうか。