「ご査収ください」の使い方
転職雑記 2024/6/18
ビジネスシーンでは、取引先や上司などへ確認を要するメールする場合、「ご査収」「ご査収ください」といった言葉をよく使用します。
日常的に使われている言葉ではないので、誤った使い方をしている場合も見受けられます。
いざ使うときに誤った使い方をしないためにもしっかりと確認しておきましょう。
1.『査収』の意味
『ご査収』とは、金銭や書類などを「よく調べ、確認して受け取ること」を意味します。
“確認する” “受け取る”を一つの単語で表した言葉であり、尊敬の意を添える接頭語“ご”(御)をつけ、『ご査収』という形で使うのが一般的です。
2.どんなシーンで使う?
ビジネスシーンにおいて『ご査収』は、主にメールの中でよく使われています。
①請求書や見積書などを添付したメール
②書類や資料を添付したメール
③FAXや郵送物などの確認が必要な書類を送る場合
メールではよく使われる言葉ですが、話し言葉ではあまり使われません。
会話の中では一般的に「ご確認ください」といった言葉が使われます。
3.使い方の注意点
確認する資料や添付データなどがない場合には、『ご査収』を使わないようにしてください。
文章だけの内容に使うと、相手が何か確認すべき資料等があると勘違いしてしまう可能性があります。
また、『ご査収』は基本的に相手のチェックが必要な書類を送るときに使います。
そのため、部下や友人などに参考程度に見て欲しい情報を送るときにはあまり適しません。
よりフランクな言葉として「お時間のあるときにご覧ください」「ご笑納ください」といった文言で送る方が良いでしょう。
4.『ご査収』の主な例文
ご査収の具体的な使い方を解説します。
メールでは「ご査収ください」「ご査収願います」などの形でよく使われますが、より丁寧に使用したい場合には、「ご査収の程よろしくお願いいたします」「ご査収くださいますようお願い申し上げます」などと表現します。
『ご査収ください』
最も一般的な使用例です。
・お見積書を作成いたしましたので、ご査収ください。
・議事録を作成しましたので、ご査収ください。
・(郵送物などを送った場合)書類が届きましたら、ご査収ください。
『ご査収くださいますよう』
ご査収くださいと同様にオーソドックスな使い方になります。
・(書類)を作成しましたので、ご査収くださいますよう、お願い申し上げます。
・(書類)を添付いたしましたので、ご査収くださいますようお願いいたします。
・ご請求書をお送りいたします。添付ファイルをご査収くださいますようお願いいたします。
『ご査収願います』
上司など目上の相手に使うとよいでしょう。
・書類を添付しましたので、ご査収願います。
・企画書を作成いたしましたので、ご査収願います。
『ご査収のほど、よろしくお願いいたします。』
丁寧な表現方法です。取引先などに対して使用する場合が多いでしょう。
・お見積書をご査収のほど、よろしくお願いいたします。
・会議資料を添付しました。ご査収のほどよろしくお願いいたします。
5.「ご査収」の言い換え表現
ご査収と似た意味になる言葉には、以下のような言葉があります。相手や内容によって使い分けたいところです。
①ご確認ください
メールだけでなく、会話する際でも使うことができます。
・企画書を作成しましたのでご確認ください。
・今月の請求書となりますのでご確認ください。
②ご高覧ください
目上の相手などに書類などを見せる際に使われる言葉です。ご査収と同様メールなどの文章中で主に使われています。
・資料をご高覧ください。
③お目通しください
会議の資料などを確認してもらう時などに使われます。会話で使われることの方が多いでしょう。
・会議の資料を添付いたしましたので、お目通しください
・請求書を作成いたしました。お目通しいただき~
6.「ご査収ください」への返信方法
「ご査収ください」とメールを受信した場合、「ご査収」と書かれている以上、相手は受け取ってもらうだけでなく内容のチェックも求めています。そのため受け取ったことを伝えた上で、中身についても触れる必要があります。
まず、受け取ったことを相手に伝える文言ですが、「確かに受け取りました」「受領いたしました」といった言葉が一般的です。
相手が取引先や目上の人などの場合には、より丁寧な表現として「拝受いたしました」「拝見いたしました」「拝読いたしました」などを用いると良いでしょう。
また、内容について修正する必要がない場合には、「特に問題ございません」「いただいた資料の通り進めていただければと存じます」などと返信します。