面接で間違いやすい敬語
転職雑記 2024/12/31
敬語はビジネスマナーのひとつです。面接の場でも敬語がきちんと使えないと、「社会人としてマナーが身についていない」と判断されてしまうことも。
今回は、面接の受け答えで使ってしまいがちな、間違いやすい表現を確認したいと思います。
1.3種類の敬語
面接官や担当者など、応募先企業との質疑応答の際に、敬語を使用するのは社会人としてのマナーともいえるでしょうか。
ちなみに、敬語には「尊敬語」「謙譲語」「丁寧語」の3つがあります。ケースに応じて上手に使い分けていきましょう。
・尊敬語
尊敬語は、目上の相手を敬う気持ちを表すために使用する表現です。ビジネスシーンでは、上司や取引相手などに尊敬の意思を伝えます。
「おっしゃる」や名詞の「御社(おんしゃ)」なども尊敬語にあたります。
・謙譲語
謙譲語は、“自分がへりくだる”ことで相手を尊重する表現です。
自身に関連する話をするときは謙譲語を使います。
謙譲語を使用する時の主語は、自身や身内のほか、自社の人物などになります。「お待ちする」「伺う」「いただく」などのほか、名詞の「弊社(へいしゃ)」も謙譲語です。
・丁寧語
丁寧語は、相手や内容を問わず、表現を丁寧にしたいときや上品にしたいときに使います。
接頭に「お」や「ご」をつけたり、語尾に「です」「ます」「ございます」を付けたりします。
2.面接での敬語の基本
①「わたくし」
正式なビジネスの場では「わたし」もしくは「わたくし」を使います。
「わたし」よりも「わたくし」のほうが、より丁寧な言い方になります。
なお、「僕」や「自分」という表現を面接の場でよく聞きますが、受け手によって反応がまちまちで、業職種によっては、良く思わない場合もあったりします。
特に初見では、「わたし」もしくわ「わたくし」としたほうが無難です。
②「御社」(おんしゃ)
応募先の企業をいう場合には、「こちら」や「そちら」ではなく「御社」を使用します。
「御社を応募した理由は~」など、志望動機で使うことが多いでしょう。
ただし、書面の場合は「貴社」になります。履歴書などでは「貴社」と書くようにしましょう。
③「です」「ます」
語尾は「です」「ます」の丁寧語で話します。
気を付けたいのは、語尾に「~なのでぇー」「~〇〇がぁー」や、「ですー」「ますー」と語尾を伸ばす表現です。
くだけた印象になりやすく、誤解されることも。語尾を伸ばすクセがある人は、事前に練習されることをオススメします。
④フィラーは使わない
発話の合間にはさむ言葉のことを『フィラー』と言います。 日本語のフィラーには「あのー」「そのー」「ええとー」などありますが、会話の途中で、つい出てしまいがち。
フィラーを使うと自信がないように聞こえてしまうので、注意したいところです。
落ち着いて「考えを整理してから話し始める」とフィラーを予防することが出来てきます。
また、事前に「質問」を想定し「返答」を準備しておくことで、スムーズな対話にも繋がります。
3.間違いやすいNG表現
次に、面接で使うとマイナス印象となる間違いやすい表現について、主なものを紹介します。
①「ごめんなさい」「すみません」
会話のミスで謝罪をするときは「申し訳ありません」「申し訳ございません」が適切です。「ごめんなさい」「すみません」は立場が同等な相手へ使う言葉なので避けてください。
誤:すみません
正:申し訳ございません
②「なるほど」「確かに」
面接官の言葉に同意をする反応を見せるのは大切なことです。
しかし、そこで「なるほど」や「確かに」という同意の言葉を使ってしまうのは目上の相手には失礼になります。
「なるほど」は相手のいうことを評価する言葉ですから、自分自身が評価されている面接で使うのは間違いです。
同意する場合は「おっしゃるとおりです」などというと良いでしょう。
③「大丈夫です」
日常会話でよく使う「大丈夫」ですが、意味合いが承諾・否定どちらにもとれるため、面接ではふさわしくありません。
誤:「はい、大丈夫です」
正:「はい、問題ありません」
④「よろしかったでしょうか」
近年よく耳にする表現ですが、過去形で訪ねているため日本語としておかしな表現となります。
誤:「~でよろしかったでしょうか?」
正:「~でよろしいでしょうか?」
④「参考になります」
面接担当者の話に対して「参考になります」と答えるのは失礼にあたります。
「参考」は相手の考えを自分の足しにするという意味合いが強いため、目上の人に使うのは避けるのが無難でしょう。
誤:「参考になりました」
正:「勉強になりました」
ここで紹介した敬語は基本的なものです。
ビジネスシーンでは、敬語の使い方ひとつで評価が変わったりします。
面接などでは、敬語の間違いがマイナス印象に繋がる恐れもあるのです。
相手を敬うという気持ちがビジネスマナーの基本であるので、敬語はしっかり身につけておきましょう。