マーケティングにおける「ポータブルスキル」とは?
転職雑記 2025/8/26
ビジネスパーソンが持つスキルの中で、業界や職種が変わっても活用できる汎用的な能力を「ポータブルスキル」といいます。
近年、終身雇用制度の崩壊や転職の一般化により、こうしたスキルの重要性が高まっています。
本記事では、ポータブルスキルの概要や種類、企業が注目する理由について解説します。
1.ポータブルスキルの概念
ポータブルスキルとは、職種固有の専門知識や実務スキル以外の能力を指します。
マネジメント能力、対人対応力、スケジューリング、情報分析、課題解決力など、業種を問わず職務を遂行する上で役立つスキルが該当します。
これらのスキルは転職市場でも注目されています。
特に、「VUCA(Volatility:変動性、Uncertainty:不確実性、Complexity:複雑性、Ambiguity:曖昧性)」と呼ばれる先行き不透明な時代においては、どの職場でも活用可能な能力として大きな価値があります。
2.ポータブルスキルが注目される理由
日本のビジネス環境は大きな変化を遂げています。
終身雇用や年功序列といった従来の制度が揺らぎ、個人には多様な環境に適応する力が求められています。
ポータブルスキルを備えた人材は、基礎的な職務遂行能力が高く、必要な専門知識を後から補えば即戦力として活躍できます。
そのため企業からのニーズも高く、転職市場での評価も上昇傾向にあります。
3.9つのポータブルスキル(厚生労働省定義)
厚生労働省では、ポータブルスキルを以下の9つの要素に分類しています(※出典:厚生労働省)。
① 仕事の進め方に関するスキル
現状の把握:情報を収集・評価・分析する力
課題の設定:問題意識に基づき、改善・解決策を立てる
計画の立案:ゴールに向けた実行計画を策定する
課題の遂行:目標達成に向けて業務をやり遂げる力
状況への対応:変化に対して柔軟に対応する力
② 人との関わり方に関するスキル
社内対応:異なる価値観を持つ社内関係者と調整・合意形成する力
社外対応:顧客や取引先との折衝力
上司対応:上司への適切な報告・意見具申
部下マネジメント:部下の育成や業務の割り当てを行う力
4.汎用性の高い人材としての価値
対人スキルや課題解決力、リーダーシップなどのポータブルスキルは、あらゆる職場で求められます。
業務内容が変わっても応用可能なため、転職・異動においても力を発揮できます。
VUCA時代において、こうしたスキルを持つことは、将来のキャリアを柔軟に切り開くための強力な武器となります。
職種や業種を超えて活躍できる人材を目指すためにも、ポータブルスキルの育成は欠かせません。
【参照URL】
https://www.recruit-ms.co.jp/glossary/dtl/0000000289/
https://www.mhlw.go.jp/content/11800000/000935264.pdf