ヤメハラとは何か
転職雑記 2025/10/14

退職する際におこなわれる嫌がらせは「ヤメハラ」と呼ばれ、近年問題視されています。
経験者も少なくないようですが、なかなか声を上げにくい状況もあります。
退職前に嫌がらせをされたときは、どのように対処すべきでしょうか。
今回は、転職時や退職時のヤメハラについて、具体的な事例や対処法を解説します。
困っている方の参考にもなれば幸いです。
1.ヤメハラとは
「ヤメハラ」とは、退職を申し出た人に対して行われる組織や個人による嫌がらせのことです。
ヤメハラは「辞める+ハラスメント」を組み合わせた造語で、言葉自体は比較的新しく、2020年代に入ってから広まり始めました。
「辞めたい」と言っただけで、圧力や無視、冷遇などを受けるケースが増えており、社会問題として注目されています。
近年はSNSやニュースでも見かけることが増え、ようやく表面化してきたハラスメントの一種といえるでしょう。
2.ヤメハラの例
どのようなヤメハラが行われやすいのでしょうか。
いくつかの事例を紹介します。
・退職を承諾しない
・強引に引き止める
・「退職を理由に損害賠償を求める」などと脅迫する
・仕事の妨害
・過度な業務の押し付け
・私物を勝手に処分する
・仲間外れにする
・陰口や暴言を吐く
ヤメハラには明確な法律上の定義はありませんが、退職間際に行われる嫌がらせ全般を指すと考えてよいでしょう。
3.ハラスメントとの違いと共通点
ヤメハラはハラスメントの一種であり、パワハラやモラハラと共通点があります。
ただしヤメハラは特に「退職意思の表明」に起因する点が特徴です。
精神的なダメージや人格否定につながるという点では他のハラスメントと同様であり、放置せずに適切に対処する必要があります。
4.ヤメハラへの対応
①無視する
退職を決めたあなたに落ち度はありません。
可能であれば最低限のコミュニケーションのみにとどめ、退職日までやり過ごすのが有効な方法の一つです。
②記録や証拠を残す
ヤメハラを受けたと感じたら、記録に残すことを意識しましょう。
会話のメモやスマホの録音機能を活用しておくと安心です。
証拠があれば、トラブル時に相談先へ状況を正確に伝えやすくなります。
冷静に準備しておけば、自分の身を守ることができます。
③信頼できる人に相談する
社内に信頼できる人がいれば相談してみましょう。
職場に味方がいるだけでも精神的な負担は軽減されますし、加害者より上の立場の人に伝えることで、嫌がらせの抑止にもつながります。
④有給休暇や退職代行サービスを活用
残務や引き継ぎがない場合は、退職日まで有給休暇を取得するのも一つの手です。
また、近年利用が増えている退職代行サービスの活用も検討してみてください。
⑤労働基準監督署に相談する
労働基準監督署には「総合労働相談コーナー」が設けられており、職場のさまざまな問題について無料で専門的な相談が可能です。
必ずしも行政が直接介入するとは限りませんが、支援を受けられる可能性がありますので、頼ってみる価値はあるでしょう。












