副業と兼業に違いはあるのか
転職雑記 2025/2/18
近年、会社に所属しながら本業とは別の仕事をする「副業」を耳にする機会が増えています。
似たような、「兼業」や「複業」といった言葉が使われることもありますが、これらの意味合いに違いがあるのか、確認したいと思います。
1.「副業」と「兼業」は違うのか
実は、副業と兼業という言葉の間には明確な違いはありません。
副業と兼業はどちらも「本業の仕事とは別に行う仕事」の意味ですが、厳密には副業はあくまで本業の片手間なのに対し、兼業とは、『本業と同程度に注力する』といったニュアンスの違いがあり、兼業の方が事業としてのウェイトがやや重いと言えるでしょうか。
2.副業や兼業が注目されている
副業という言葉がクローズアップされたのは、厚生労働省が2018年に策定した「副業・兼業の促進に関するガイドライン」が発端です。
また、就業規則の例となる「モデル就業規則」から副業禁止規則が削除されたことで、政府が副業・兼業を含む多様な働き方を推進する方針が明らかになりました。
この動きを受けて、いくつかの有名企業が公に副業を解禁し、社会全体で副業を認める機運が高まりを見せています。
3.会社員が副業を行うメリット・デメリット
会社に所属するサラリーマンの副業は、別収入が増えるといったメリットがありますが、必ずしも良いことばかりではありません。
そうしたメリットとデメリットを踏まえたうで取り組みたいところです。
会社員の副業のメリット・デメリットをそれぞれ見ていきましょう。
【メリット】
①給与以外の収入を得られる
副業の最大の利点として挙げられるのはもちろん、会社の給与以外の収入を得られることでしょう。
本業で昇進や給与アップが難しい場合でも、副業の事業を拡大できればトータルの年収を増やすことができます。
②やりがいを優先できる
生活を支える本業の収入が既に確保されている場合であれば、収益を最優先に考える必要がありません。
副業であれば収益性は二の次にして、やりたいことなどに積極的に関わることも可能です。
3.仕事の世界が広がる
副業の過程で得られた新しい経験や人脈は、本業へのフィードバックを期待できます。
また、チャレンジも副業であれば挑戦できますし、会社の仕事では得られない成長に繋がります。
さらに、副業が成功を収めれば独立するチャンスもあるかもしれません。
【デメリット】
①労働時間が長くなる
副業は、本業の仕事とのかけもちになるため、精神的・肉体的に大きな負担がかかります。
特に労働時間は長くなりがちで、限界を超えた仕事量になる可能性もあります。
②収益性の低いことも
副業では働いた量がそのまま収益に比例する労働集約型のビジネスになりがちです。
時間あたりで得られる利益では本業を下回ることがほとんどで、結果的に割のあわないビジネスになることがしばしばあります。
近年の副業解禁の機運の高まりから、サイドビジネスに乗り出そうとするサラリーマンの数は増えていますが、必ずしも順風満帆な事例ばかりではありません。
特に、所属する会社との間でトラブルになった際、会社側に副業への備えや理解がないために折り合いがつかず、副業を断念したり、会社を辞めざるをえなくなるケースも少なくないようです。
事前の根回しや準備を念入りにし、できる限りリスクの少ない状態で副業・兼業にチャレンジしましょう。