面接で好印象を与えるためには、分かりやすく簡潔に伝えることが大切
パチンコ面接ポイント 2017/11/16
転職のお手伝いをしていた、パチンコホールの主任、Sさんが、先日、求人企業の面接を受けました。
面接後は、自信はありませんと言う転職希望者が多いのですが、Sさんの面接後の感想は、「面接官の質問に対しての受け答えがきちんとできたので、自信があります」とのこと。しかし、求人企業からの通知は「不採用」でした。Sさん自身が、面接の出来にある程度自信があったのにも関わらずです。その理由について詳しく見ていきたいと思います。
1.「質問の答えが返ってこない」
求人企業側から不採用の理由として挙げられる項目はさまざまですが、そのひとつとして、「質問に対しての答えが返ってこない」というものがあります。これだけ聞くと、「質問に答えるのが面接なんだから、それができないのは論外だ」と思うかもしれません。しかし、実際は、質問に答えられていない転職希望者が多いのです。
私が、転職希望者と面談をするときや、求人企業の面接に同席したときも、この場面に遭遇することは意外と多くあります。実は、冒頭でお話したSさんの不採用理由も、「質問に対しての答えが返ってこない」というものだったのです。では、「質問の答えが返ってこない」というのは、どういうことなのでしょうか。
2.ズレが生じる回答
たとえば、求人企業から、「自分自身の一番の強みを教えてください」という質問があったとします。そして、転職希望者は、こう答えます。「パチンコホールでの仕事を、いろいろと任されていたので、店舗運営に関することなら何でもできます」と。この回答は、求人企業が求めていたものと少しズレてしまっています。
「何でもできること」は、「自分自身の一番の強みを教えてください」という質問に対する回答にはなっていません。求人企業は、「何でもできることの中から、特に一番得意なこと、自分が力を発揮できることは何か」ということを聞きたかったのです。「何でもできる」という前提があるのは、いいアピールです。しかし、「“何でも”とは何か?」「技術や理解が浅く広くになっていないか?」ということが気になり、最終的に面接官には「その中では何が一番得意なのか」という疑問が浮かぶでしょう。
回答がズレてしまっている人の中には、このように、途中までの筋道は合っているものの、掘り下げができていない……ということがよくあります。
3.具体的に答えることを心がける
「何でもできる」という回答は、とても曖昧で、抽象的です。このような回答をされると、求人企業側は、転職希望者の強みを具体的にイメージすることができません。求人企業が、「では、その中でも特に得意なことは何ですか」と、うまく回答を誘導してくれることを期待していると、面接を通過することは難しいでしょう。
なので、「自分自身の一番の強みは何ですか」という質問に対する回答は、「新人教育」、「部下のマネジメント」など、求人企業側がより具体的に想像しやすく、分かりやすいものにすべきです。また、具体的な回答は、さらなる質問の掘り下げにも繋がります。
たとえば、「部下のマネジメントが強み」なのであれば、「マネジメントをする上で、具体的に取り組んだことはありますか?」「部下のマネジメントをしたことが、どのようにして店舗の利益に繋がりましたか?」など、より転職希望者のことを知っていこうとする質問が出てきます。このように、質問に対しての回答が完全に間違っていなくても、あまりに浅い回答をしてしまうと、求人企業は「この転職希望者は質問に対する答えを返してこない」と思ってしまうのです。
4.冗長にならないように
質問に対しての回答がズレてしまうのは、「自分をよく見せよう」とする傾向が強すぎる場合があります。「よく見せたい」とすればするほど、表現がまわりくどくなったり、結論だけでいいものをその過程まで事細かに話してしまったりするのです。そして、最終的には、「結局何が言いたかったの?」という印象を面接官に与えてしまうのです。
求人企業の面接は、転職希望者ひとりではなく、面接官と一緒に行うものです。自分をきちんと求人企業に伝えるためには、簡潔で明瞭な回答を心がけるといいでしょう。
5.まとめ
面接では、「たくさんの情報を伝えたい」と思うかもしれませんが、あまりに情報量が多かったり、当を得ていない回答をしたりすると、折角のアピールポイントがまったく伝わらずに、面接官に好印象を与えることはできません。
面接の回答のコツは、「質問に対する具体的な回答を、簡潔にわかりやすく述べること」だということを意識して回答するようにしましょう。