転職に立ちはだかる「今働いている会社」
転職雑記 2016/12/6
Yさんが働いているパチンコホール企業では、出店計画がなく、店長から上の要職が詰まっていて今後のキャリアアップがまったく見えない状況でした。そのためYさんは、新規出店や経営計画など明確なビジョンがあるパチンコホール企業に転職したいと考え、パチンコキャリアに登録されたのでした。
面接は在職中に行うということもあり、一度に多くの求人企業を受けることが困難でした。そこで、事前に各パチンコホール企業の情報を細かく説明し、Yさんが「受けたい、入社したい」と強く思う企業を3社紹介しました。
事前準備をしっかりと行ったこともあり、一次面接、二次面接と順調に進んでいきました。そして、面接を受けた求人企業すべてから内定をいただきました。最終的には、Yさんが「一番想いを共有できた」と思える求人企業に転職を決めました。こうして無事就職活動は終了しましたが、ここからがYさんにとって辛い体験の始まりとなったのです。
1.退職の意を伝える
転職を決めた企業に入社の返事をした翌日、Yさんは勤めている会社に退職したい旨を伝えました。会社からは当然、「残ってほしい」「不満があるなら改善するから教えてほしい」と慰留の言葉が返ってきました。そこでYさんは自分自身の考えをしっかりと伝え、「退職して転職したい」という気持ちを再度伝えたのです。
すると、「言いたいことはわかるが、今の会社の状況を考えてほしい。今抜けられたら困る。だからもう一度考え直してくれないか」という言葉とともに、「退職日に関しては、すぐには返事ができないからもう少し待ってほしい」と言われてしまいました。
もし会社から酷い扱いを受けていれば、「何を言っているんだ」と一蹴できたかもしれません。しかし、今までお世話になり、自身を成長させてくれた会社だったこともあり、Yさんは後味の悪い退職はしたくないと考えて、ひとまず「分かりました」と返事をしたそうです。
しかし、2、3日経っても何の返答もなく、退職の意志を伝えてからついに1週間が経過した頃、しびれを切らしてYさんから話を切り出すことにしました。すると、思いがけない話が……。
「近いうちに新しいパチンコホールの出店を考えている」、「Yさんにはキャリアアップをさせる」……退職の意思を示した後にこの急展開です。当然、Yさんも混乱したといいます。しかし、「自分が退職の意を伝えたことで、ここまで考えてもらえるのなら……」と、結局退職するのをやめて、その会社に留まることに決めました。
事前の相談はなく、事後報告を受けただけだったので、「Yさんが納得して決めたことならば」と、私はYさんの決定を受け入れました。そしてもちろん、入社予定だった転職先の企業にも事情を説明し、入社の話は白紙に戻していただきました。
しかし、数ヶ月後、Yさんから再び連絡が入りました。
「再度、転職活動をしたい」と。
2.再度転職活動を始める理由とは・・・?
「今の会社はどうしたのか?」と問うと、「新規出店計画は相変わらず不明瞭で、その上、職位が降格になった」と言うのです。
詳しく話を聞けば、パチンコホールの新規出店計画はあるとは言うものの、まったく明確にはなっておらず、計画は進んでいない状態。また、Yさんが退職の意思を伝えてから、会社はYさんに代わる新しい店長を急いで探して決定し、その新しい店長が来てからYさんは降格となり、副店長になったそうです。現在、周囲からの風当たりが強くなり、会社に居づらい状況になっている……とのことでした。
確かに、一度でも「退職したい」と伝えられれば、会社側はその人を「いつかは退職する人」だと考えます。「またいつ退職の話をされるか分からない」と、新しい人員を補充しようとするのは、企業として当たり前のことかもしれません。
転職は簡単なものではなく、人生にとって非常に大切なものです、そのため、一時の感情や、情に流されるような形で決定するのはとても危険なのです。
そのことをYさんに伝え、もう一度一から転職活動を始めることになりました。元から転職活動はうまくいっていたYさんですから、すぐに転職先は決まりました。苦い経験をして一回り大きくなったYさんは、新しい会社でキャリアアップのために今、頑張っています。
3.まとめ
会社で働いている中でいろいろな悩みや不満、不安があるように、転職活動中であっても頭を悩ませることはたくさんあるものです。
私が言えることは、「迷ったらまず相談してほしい」ということです。迷った時こそ、第三者の意見を聞き、「自分にとって良い道はどれなのか?」を冷静に考えることが重要だと言えるでしょう。
そのためにパチンコキャリアをどんどん活用してください。どんな時でも相談者の方の幸せを一番に考え、一緒に転職について向き合っていきたいと思っています。