転職成功の鍵は、「自分の言葉で話すこと」
転職雑記 2017/4/11
以前、私がお手伝いしていた転職希望者が、ある求人企業から不採用をもらいました。その理由というのが、「弊社のことをよく把握しないで面接にお越しになられたようで、採用は難しいと思った」というものでした。それを伝えると、本人も思い当たるところがあったようで、ただただ納得していました。
とはいえ、このままだとまた同じ理由で不採用になる可能性があります。後日、私は改めてこの転職希望者に話を聞くことにしました。
1.情報収集しても本番で活用できない
不採用の理由について、どのように思っているかを尋ねてみると、転職希望者はこう答えました。「事前に頂いていた求人企業の資料やホームページに目を通して、会社の情報をチェックするにはしたのですが、実際に面接の場で質問されると、頭に入れた情報を元に自分の言葉で話すことができませんでした」
転職希望者の中には、面接を受ける求人企業について、ほとんど調べない人もいます。しかし、この人のように、一通りは求人企業について調べていたのにも関わらず、面接の場で、その情報を使って質問に答えることができなくなってしまう人もいるのです。
また、求人企業にも、不採用の理由を改めてうかがいました。すると、「ホームページに記載している企業理念や店舗数などを“暗記していた”だけで、実際にパチンコホールに足を運ぶなどの努力を感じることができなかった。あくまで、読んだり覚えたりした知識だけで理解したつもりになって、具体的に働くビジョンを描けていなかった」とのことでした。このように、ただ文字の羅列としての企業情報を頭に叩き込んだだけでは意味がありません。情報を収集しても、それをきちんと理解し、自分の中に落とし込むことができなければ、本番で活用することはできないでしょう。
また、私たちも、求人企業の面接の前には、求人企業の情報はもちろん、自分の気持ちをしっかりと面接担当者に伝えるためのアドバイスもしています。実際に現場の雰囲気を知るために、パチンコホールを見学してみた方がいいですよ、ということもお伝えしています。
しかし、やはりパチンコホールを一緒に見学しに行ったり、「ちゃんと見に行きましたか?」と何度も確認したりすることはありません。
私たちは、事前に求人企業についての情報をできるだけ多くお伝えしますが、その伝えた情報を元に、いかにして自分の言葉や考え方に落としこんでいくかは、転職希望者次第になってくるのです。
2.どれだけ自分の言葉で伝えることができるかがポイント
特に店長といった役職者候補としての求人になると、「どれだけ自分の言葉で伝えることができるか」が重要視される傾向があります。なぜならば、もしパチンコホールの店長になれば、会社の方針などを、自分の言葉として部下に伝えていかなくてはいけない場面が出てくるからです。また、自店のパチンコホールの現状を受けて、今後どのように運営していくかも考えていく必要があります。自分の考えや意見を自分の言葉で話すということは、店長といった役職者には非常に求められる部分なのです。
何より、「絶対にここに転職して、この店舗で店長として活躍したい!」という熱意を持った人であれば、面接前に店舗視察に行く主体性があってほしいと、求人企業は考えるのは当然のことでしょう。転職活動に際して、私たちアドバイザーだけでなく、友人や知人・先輩などで、アドバイスをしてくれる人や協力してくれる人がたくさんいるかもしれません。
しかし、最後には自分自身の言葉で考えや思いをきちんと伝えない限りは、どこの会社に面接に行ってもシビアな評価を受けることになるでしょう。
ここで覚えておいてほしいことは、「模範回答を目指すのではなく、自分で考えた想いを語ってほしい」ということなのです。
3.まとめ
求人企業から「弊社のことを調べていない」という理由で不採用になっていた転職希望者は、自分の言葉で話すことを意識して、転職活動に励み、別の希望するパチンコホール企業に入社することができました。
転職活動の企業面接で意識してほしいのが、「自分の言葉で答えること」です。考え方や意見が間違っていても少々的外れでも構いませんので、自分で考えて話すようにしましょう。求人企業は、模範解答を話せるかを見ているのではなく、転職者が自分自身で考えて、自分の言葉で伝えようとしているかを見ているのです。