転職の成功or失敗が決まるのは、ずっと先のこと
転職雑記 2017/4/13
パチンコ業界で転職活動のサポートをしていると、転職希望者のほとんどが「転職で失敗したくない」という言葉を口にします。転職で失敗したくないので、人によっては求人企業の条件に過剰なまでの反応を示したり、必要以上に慎重になったりすることもあります。
こうしたことは、年齢や役職に関係なく、転職活動をしている誰にでも起こりえることです。そのなかでも特に、家族がいる人や人生の岐路にさしかかっている人は、「転職で絶対に失敗したくない」と気負ってしまいがち。もちろん、そうした気持ちは理解できるので、転職アドバイザーは「何とかしてあげたい」と思ってサポートしていますし、もし自分も転職活動をしている立場だったら、同じような悩みを抱えるのではないかと思うこともあります。
では今回は、そうした悩める転職希望者に対してどのような「心のサポート」を行っているのかをご紹介したいと思います。
1.成功or失敗の判断を急がないことが大事
転職活動において慎重になりすぎる人や物事を急ぎすぎる人には、よくこんな話をしています。
「何らかの決断を下した時点で成功や失敗が決まるのではない。5年や10年といった時間を経て振り返ったときに答えが出るのだ」と。
たとえば、今働いているパチンコホール企業から別の企業に転職を果たしたとしましょう。より大きな企業に転職することができた、または給料が増えたのであれば、一見すれば成功です。逆に、規模の小さな企業に転職したり、待遇の面で完全に満足することができなかったりすれば「失敗したか?」と感じるかもしれません。
しかし、単に転職先が決まっただけで「成功か失敗か」を判断するのは早計です。
2.転職が成功するかどうかは自分次第
もちろん、「大規模チェーン企業に転職できたのなら成功だ」と思う人はいることでしょう。「転職前と比べて給料や役職が上がったのなら転職して成功だと言える」という人も多いはず。
もちろん、そうした考えを否定するつもりはありません。しかし、転職を成功にするか失敗にするかは転職後のがんばり次第なのです。新しい職場に移ってすぐに感じる「成功」「失敗」は、まだ上辺のものだと言っても過言ではありません。
自分の能力をしっかり活かせる職場なのか、自分のやりたかったことが実現できる職場なのかは、転職してすぐには分からないものです。また、時間と経験を積み重ねることで同僚との間で相互理解が深まり、仕事がスムーズに回るようになるというのもよくあること。
転職後にしっかり努力を続け、結果を出すことができた人は数年後に振り返ったとき、「転職して良かった」と思えるのです。逆に、どんなに努力しても充分に能力が発揮できなかった人は「転職しなければ良かった」と思い、転職を後悔してしまうものなのです。
3. モチベーションにつながるポイントを探す
では、どんなケースが成功しやすい転職につながるのか。もっとも大事なのは「転職後に心からがんばれる環境があるかどうか」ということです。
もし、転職後の給料や役職が仕事のモチベーションにおいて一番大事なのであれば、そこにこだわって転職活動をするのもいいでしょう。また、今の職場では主任以上への昇格が見込めないのであれば、キャリアアップへの道が透明化されている企業への転職にこだわるのも一つの手です。
そうした「自分のモチベーションにつながるポイント」を明確にせず、単に企業規模だけで判断したり、求人票の文言にだけを見てしまっているようでは転職が成功しなくても何ら不思議ではありません。「転職で失敗したくない」という点に心がとらわれるあまり、自分の夢や目標への意識が希薄になった転職活動をしてしまうことがないように気をつけましょう。
4.まとめ
どんなに良い求人企業に出会っても、「他にもっと良い条件の企業があるのでは?」とか「何か見落としていることがあるのでは?」など、小さなことを気にしすぎていると心配は尽きません。もちろん、転職は人生において大きな労力を必要とする大事なステップなのですから、慎重になるのは当たり前のことです。
しかし、「転職を果たすことがゴール」なのではなく、「転職は新たなスタート」と受け止め、その転職が成功するか否かは自分のがんばり次第。その結果が分かるのは、まだ先のことだと理解すれば、肩の力を抜いて自分らしい転職活動をすることができるでしょう。