「一番大切なものは何か?」を考えて転職を成功させる
転職雑記 2017/9/14
ある店長・Tさんのお話です。始まりは転職先の入社が決まる5か月前でした。パチンコホールを数店舗運営されている会社の店長として、頑張っていましたらっしゃる方でした。年収も平均的な店長の給与より高く、お話をする限りスキルも高い。更に人柄もとても良い方でした。40歳を超えても今でも現役としてバリバリ勤務されていましたが、会社の方針に疑問が出て、転職を考え始めたとのことでした。
1.優秀な店長と望んだ面接の日
転職に関して重視したのが、「今よりも待遇が良くなること」でした。給与や福利厚生ベース以外にも勤務地や法人規模といった部分で強いこだわりがあり、最初はご希望に沿う求人をご紹介できていなかったのですが、なんとか希望条件に近い求人をご紹介することができました。しかし、先方から面接日の日程をいただき、早速ご連絡したところ、「その日、仕事なので無理です」とお断りされてしまいました。
ご経験されたことがある方なら分かるかもしれませんが、転職はいかにチャンスをモノにできるかが重要になってきます。こんな求人に巡り会えるチャンスもあまりないので、無理を言って時間を作ってもらうようにお願いしたところ、なんとか日程調整し、面接を受けていただくことになりました。
面接当日は、緊張することもなく経験してきたことをしっかりとアピールし、まさしくデキル店長といったイメージでした。もちろん面接を受けた企業側の印象も大変良かったのですが、年収の折り合いがつかず結果は「不採用」。
2.不安を振り払う為に
そこからは続けて5社程ご紹介させていただいたのですが、中々「年収」で折り合いがつかず不採用や本人辞退が続きました。そんなある日、「1度、転職活動を控えたい」とご連絡がありました。仕事が忙しくなってしまい、それどころではなくなってしまったそうです。
そして、2ヶ月経った頃でしょうか……「相談がありまして」と再度電話がありました。話していた時間は、約1時間くらいでしょうか。今の会社のことを詳しく話してくださり、転職当初に感じていた会社の方針についての不安や疑問が拭い去れないので転職を再開したいとのことでした。きっと、これまでの人生では、成功するためにとても努力をされてきた方なのでしょう。年齢と年収に妥協点が見つからず、前回は転職に踏み切れなかったであろうことや、守るべき家族がいる中で、会社の先行きが不安だという事実と向き合っているTさんのことを思い、これからどのような方針でご提案していくべきかを考えました。
3.もう一度転職と向き合うために
その中で見つけたヒントは、「自分がTさんの家族だったら、Tさんが楽しんで仕事をしてる姿を見たい」ということでした。どんなに年収をいっぱい稼いでいたとしても、家族の誰かが辛そうな顔をして働いている姿なんて見たくないはずです。
幸いにも、この想いは伝わったようで「確かに最近、家族サービスもろくにしてないですし、楽しんでないですね」とおっしゃっていました。
そこで、以前は面接を受ける前で保留になっていたとあるパチンコホールの理念、経営者の想いを再度伝えました。真剣にその企業でのキャリアビジョンを描き始めたTさんは、次第に転職先としての志望度を上げていったようでした。
結果、無事内定をもらい、今でもTさんはパチンコ業界で働いています。転職後の様子をお伺いしたところ、家族との楽しい日々についても色々とお話してくださりました。その時にとても印象的だったのが、「年収にこだわっていましたが、自分自身が楽しく働ける環境が一番ですね」という言葉です。
4.まとめ
今回は、仕事に対する考え方を少し変えて転職を成功させたTさんの事例をご紹介いたしました。
転職を考えるときは、人によって重要視することが異なってくるかと思います。年齢、家族構成、それまで経験してきたこと、身につけたスキルなど……色々な事柄が合わさって条件が決まっていくのです。
転職活動で躓いたときは、今一度その条件を見直してみるのも良いかもしれません。「自分にとって本当に大切なものとは?」「譲れないものとは?」を考え、自分らしく仕事ができる職場への転職を目指しましょう。