今の環境を見つめ直して転職活動を行うことの大切さ
転職雑記 2017/11/21
先日、関東の大手パチンコホール企業で副店長として働いているTさんの転職支援をしました。Tさんは高校卒業後すぐに就職し、職歴は1社、現在32歳でした。
「今、働いている企業は安定して長く働けるが、店長以上の役職が詰まっていて、キャリアアップが難しい。店長になれる見込みが薄い」というのが、転職を考えた理由でした。なので、「もっと成長途中のパチンコホール企業に入社して、店長以上の役職が狙える環境で働きたい。自分が中心となって会社を大きくしていきたい」というのが、Tさんの希望でした。Tさんの職歴を見ると、「一度会ってみたい」と考えるパチンコホール企業はたくさんあるでしょう。ただし、今働いている企業よりも、条件が大幅に下がってしまう可能性がありました。
「転職するにあたり、役職や年収ベースはどのくらいを考えていますか」と尋ねると、Tさんは、「できれば現状維持の役職や年収ベースが理想ですが、それは難しいと思いますので、最低限主任職以上で、年収は多少下がってしまっても問題ありません」とのことでした。
問題は福利厚生面でした。「寮や社宅などの希望はありますか? また、月の公休の日数で希望はありますか?」と聞くと、「今は寮に入っていて自己負担額が少ないので、寮か社宅は必須ですね。休みも最低月8日はほしいです。今は公休に加えて有給も毎月1日消化しているので、月に9日くらい休めているんです。いきなり減ってしまうとキツいですね……」とTさん。
1.今働いている会社を基準にしてしまう
必ずしもそうだとは限りませんが、公休が月8日以上ある求人企業となると、自ずと大手パチンコホール企業になってきます。月の休みの日数を重視して探すと、Tさんの希望である「成長途中のパチンコホール企業」という希望から外れてしまう可能性があるでしょう。Tさんはそれを聞いて、とても悩んでいました。
このように、今働いているパチンコホール企業を基準に考えて転職活動を始めようとすると、ズレが生じてしまうことが多々あります。特に、大手パチンコホール企業に在職中での転職希望者によくあるケースです。
会社の福利厚生は、1社目の企業が自分の中で基準となってしまうことが多いです。そのパチンコホール企業で働いているときはそれが当たり前と思っているので、恵まれている環境であっても、なかなかそれに気付くことができません。「他のパチンコホール企業もこんなものだろう」と思ったり、他の企業のことは気にならなかったり。むしろ、「もっと待遇の良いところに行きたいな」と考えたりすることもあるでしょう。
Tさんも「どこのパチンコホール企業も基本的な福利厚生は同じで、給料や職位によって多少差が生じる程度だ」と思い込んでいたようです。
2.Tさんの出した決断
しかし、冷静に考えて、「これから会社を大きくしていきたい」「今から社内の仕組みやルールをつくっていこう」としているパチンコホール企業の中に、福利厚生が充分に整っている会社がどれほどあるでしょうか。店舗を増やしていっている段階で、社員が少なく、やるべきことがたくさんあるからこそ、求人を出しているのです。人数が少ないからこそ、店長以上のポストが空いていて、上を狙える環境があるのです。そのような企業に、大手企業並の待遇を期待することは難しいでしょう。
最終的にTさんは、公休が月に6日のパチンコホール企業に転職しました。「たとえ月の休みが2日減ってしまっても、店長になりたい」という気持ちが大きかったのでしょう。このように、転職活動をしていると、何かを優先して、何かを我慢しなくてはならない場面が時にはあるかもしれません。なので、満足できる転職にするためにも、自分が一番大切にしたいことをぜひ明確にしてほしいと思います。そして、「どうしても譲れない」という条件を軸にして転職活動を進めていきましょう。
3.まとめ
現在働いているパチンコホール企業の福利厚生が他のパチンコホール企業と比べてどうか?という点を考えたことがあるでしょうか。
転職活動をする上で、一度その点を考えてみる必要があります。改めて見つめ直してみることで、意外と自分の会社の良さが見えてきたり、転職活動において、求人企業に求めることや方向性が決まったりするでしょう。