自信があればこそ、謙虚な姿勢を忘れずに!
転職雑記 2017/12/5
先日、初めての転職活動をしているIさんの転職のお手伝いをしました。Iさんは大卒で、現在30代、関東を中心にパチンコホールを運営している大手企業で店長をしています。在職中のパチンコホール企業の営業方針が変わり、これまでの現場主導から本社主導にどんどん切り替わっていき、面白みを感じられずに転職を考えたそうです。
Iさんは、実際に経験もスキルもある優秀な人でしたが、非常に自信家で、電話での対応も少し威圧的に感じる場面もありました。
1.Iさんの考え方
転職のお手伝いをする上で、Iさんの希望条件や、店長としての経験を聞いていくと、度々「パチンコホールの営業なんて、どんなところでもやることは同じなんだから、駅前店だろうか郊外店だろうが結果を残せる」と話していました。
希望条件も高かったのですが、Iさんの経歴ならば大丈夫だと感じ、条件に合った求人企業を何社か紹介しましたが、「その規模の会社なら初めから役員待遇じゃないと」「そんな稼働の悪いパチンコホールで何をやっても無駄だと思う」「エリアや待遇は良さそうだけど、あそこのパチンコホールの接客からは何も感じない。接客がダメだ」……と、感覚で決めているような印象を受けました。
また、Iさんが言うような「稼働が良くて接客の評判がいいパチンコホール」は、中途で店長経験者といった上位役職者の募集は滅多にしません。何も問題なく、安定して営業できているならば、そのまま売上を伸ばしていくことを考えるだけです。そのような環境ならば、なかなか上位役職者のポストに空きが出ない傾向にあります。
Iさんの場合、今のパチンコホール企業での仕事に面白みが感じられなくなって転職を考えたとのことだったので、その企業で培った経験をすぐに活かせそうな求人企業に転職した方が、早期のキャリアパスにつながります。しかし、Iさんは、求人企業のダメなところばかりを見て、「自分にはふさわしくない」とほとんどはねのけてしまっていたのでした。
2.まずは、謙虚に
何度かIさんに説明することを試みましたが、一切聴く耳を持ってくれませんでした。それでも何回か求人企業の面接には行きました。ただ、結果もなかなか厳しいものとなってしまいました。
結局Iさんは転職をやめて、今のパチンコホール企業に戻っていきました。
確かに、ある程度自分に自信を持つことは大切です。人に誇れる経歴や経験があるなら、なおさら自信を持つべきでしょう。しかし、自信過剰になり謙虚さを失ってしまうとなかなかうまく進まないのが転職活動です。
キャリアアドバイザーは「そんな考え方をしてはいけません」とは言いません。なので、自らの考え方や物事の伝え方など、自分で省みていく必要が生じます。「面接がうまくいかない」と感じる時は、今一度、「自分の伝え方」についてしっかりと考えてみてほしいと思います。
3.まとめ
自分に自信を持つことは大切ですが、常に謙虚な姿勢を持ち続けることも忘れてはいけません。これまでのパチンコホール企業での経験を整理して、自信のあるスキル・業務経験をまとめると同時に、相手への伝え方について改めて考えてみてはいかがでしょうか。
「このスキルに自信があるから何でもできる」という言葉よりも、「このスキルを活かして、入社した暁には、◯◯に挑戦してみたいと思っている」と伝えた方が、求人企業が受ける印象はとても良くなります。将来が見えている点でも、より効果的な伝え方だといえます。相手の立場に立って、伝え方を考えてみるといいでしょう。