社員定着率の高いパチンコホール企業の取り組みとは
転職雑記 2018/10/2
パチンコ業界で転職を支援する中で、転職希望者と密に連携を取ることはもちろんですが、求人企業の採用担当者とも最近の転職市場状況や他の求人企業の採用状況、転職希望者の動向などについて情報交換を行っています。そして、やはり気になるのが、求人企業に実際に転職していった人の動向です。求人企業とは、転職者のその後の活躍についても話を聞く機会があります。
そうした求人企業の中から、今回は転職者の定着率が高い、ある企業についてレポートします。転職した人がその企業ではなぜ長く勤めることができるのか、そしてどのような経緯で長く働きたいと考えるに至ったのかを紹介します。
1.求人にかける時間とコストが無駄に
求人企業が転職者を受け入れる際には、職位や給与の希望については話し合い、転職者と求人企業が双方納得した形で受け入れるわけですが、実際の業務内容までこと細かく決められていることは少ないようです。
入社してからの実務面の受け入れは、現場に任せているケースが多く見られます。そして転職者が実際にその企業の現場に入った時、環境に慣れるまで時間がかかることは一定のリスクとして考えられているのではないでしょうか。
一定の割合で起こることだからといって、そのリスクを放置したままでは、せっかく入社した人が現場に慣れるまでに時間を要してしまい、結果、退職してしまう事例が出てくるというのは当然でしょう。求人にかける時間やコストは膨大です。転職希望者にとっての転職失敗のリスクは求人企業にとっても大きな損失となっているのです。
2.入社後のフォローアップ体制が充実している企業
しかし、転職者の定着率が格段に高いこの求人企業では、入社時の受け入れに関連するすべての業務を大切にしており、入社からしばらくは専任の受け入れ担当者を付けるなど、転職者への入社後のフォローアップが手厚く、大きな特長とさえ言える環境を構築しています。
担当者は、店長経験者であれば知っているようなことであっても一から会社の仕組みを伝え、同じ作業を覚えてもらうよう指導しています。このように現場での受け入れ体制が充実していることで、入社した転職者は仕事がしやすい環境を得る事ができます。そして、仕組みや考え方、背景を知ることで納得して仕事ができるので、会社への定着率も格段に高くなっているのです。
3.会社の理念や方向性を共有する
採用を行う際に、何よりもこの求人企業が重視しているのは、“会社の理念や方向性に共感できる人物”かどうか、という点です。これをぶらさずに採用活動を行うことを採用に携わる社員も強く意識しているのです。
中途入社の場合、転職者が企業に定着するために、仕事場の環境に慣れるということは重要な要素です。それに加えて企業側が会社の理念までしっかりと共有することで、転職者は自分の任されている仕事に対しての理解度や納得度が増し、働き続けたいと感じることができているのです。
新卒入社などの社員やスタッフとって、その企業の理念や“意識”は会社の雰囲気として慣れていますが、転職者がその空気に慣れるには時間がかかります。しかし、入社時に理念や方向性まで踏み込んで採用を行った場合、そうした懸念はかなり払拭できるようです。
4.まとめ
パチンコ業界での専門スキルの有無や、人物性を重視して採用を行う企業が多く見られる中、会社の理念や方向性にどれだけ共感してくれているのかという視点で採用活動している企業もあります。
こういった企業は中途入社の社員への入社後のフォローが手厚く、長期的な研修や、より会社を知ってもらう取り組みに力を入れているのです。会社の理念までしっかりと共有できる社員を育てることに努力を惜しまないため、早期退職する社員も非常に少ないのです。
中途入社した社員が中々定着しないという悩みを持っているパチンコ企業の採用担当者は、今回の事例を参考にしてみてはいかがでしょうか。