新型コロナウイルスで変わりつつあるパチンコ転職市場
パチンコ市場規模・動向 2020/6/18
2020年5月25日、緊急事態宣言が全国的に解除され、業種によって段階的に営業や運営を再開しはじめたのは周知の事実かと思います。
コロナ禍の現状では業種問わず採用熱は冷え込んでいるわけですが、パチンコ業界もその傾向にあります。
この状況で採用活動を行っている企業はあたりまえですが「採る必要性があるから」ということ。
戦力補強、組織強化など背景は様々ですが、新たに生まれたニーズや潜在ニーズを新規サービスや新規事業へ展開したり、影響を受けながらも先を見据えて採用を再開する企業もありました。
パチンコ業界の事情としては、2021年1月までに新規則機への移行(旧規則機の完全撤去)というものがありましたが、新型コロナウイルスの影響により延期となりました。
機械入替作業などに伴う感染症拡大の予防という側面もありますが、新規則遊技機の販売延期が相次ぎ、期限までの撤去が困難ということです。
課題はやまずみですが、新型コロナウイルスの影響に伴う売上ダウンと新規則機移行に伴う莫大な費用負担のダブルパンチを一時でも避けられたのは大きいと思います。
1.売手市場から買い手市場へ急展開のパチンコ転職市場
業種問わず、廃業や雇止め、自主退職など失業者が増加する一方で、求人は減少傾向。要は有効求人倍率が低下しています。
有効求人倍率が下がっているということは、選択できる求人数が減っているということなので、買い手市場ということになります。
パチンコ店の例でいえば、新型コロナウイルスの前であれば、立地エリアなどの兼ね合いで人が集まりにくかった求人でも応募が増加しているのが現状。
職を求めて、希望条件(例の場合であれば勤務エリア条件)を以前よりも緩和させて求人を探す傾向です。
選考の結果、不採用ということも当然あるわけですが「選考基準が高まったから」というより「競合性が高まったから」というケースがほとんどです。
2.リーマンショック時のパチンコ転職市場はどうだったか?
リーマンショックの際も、今回と同じように買い手市場となりました。
業種問わず就職難となり「本来であればパチンコは選択する業種、職種ではないけどやむを得ず応募した」という動機の求職者がかなり増えたのです。
パチンコ業界の事をあまりよく知らない人、ネガティブな印象をもった人からよく耳にしたのが「パチンコ店なら誰でも採用するでしょ」とか「次の職が決まるまでパチンコ店で働いてやるよ」といったような声です。
中には「パチンコ店で不採用になるなんて信じられない」、「不採用になることあるんだ」と驚いていた人もいましたが、事前に調査せず、ましてや「しょうがないから」という低いモチベーションではパチンコ業界以外であっても採用されるはずがありません。
3.買い手市場で選ばれるためには
これまでパチンコ店の遊技経験や勤務経験がない人であれば、パチンコ業界を選択した理由や応募した企業への志望動機は前提になります。
とりあえずとか、しょうがいないから、とか少しでも面接担当者に感じ取られては即NGです。
業界のことを事前に調べて、どのようなことに興味を持ったのか、どのようなことをやりたいのか、どのようになりたいのか、を明確に話せるように準備をすることが大切です。
特に娯楽産業で店舗型の接客がメイン業務となるパチンコ店を今のタイミングで選んだ背景はポイントになります。
給与などの条件面を伝えるのではなく、その企業や店舗の取り組みなど、共感できた部分や魅力を感じた部分を伝えられると良いと思います。
また、業界経験者、他業種で管理職経験がある人の場合は、これまでの経験で活かせるスキル、活かしたいスキルが求人企業の募集背景や求める人材像に合致しているかどうかはこれまで以上にポイントになってきます。
4.パチンコ店の面接は「WEB面接」へシフトしつつある
以前からWEB面接を取り入れ、対象エリア圏外の求職者も積極的に採用しているパチンコ企業はありましたが、新型コロナウイルスの影響で徐々に増えてきています。
特に以前から取り入れている企業に関してはノウハウも蓄積されており効率的に採用活動が実施されています。
ちなみに質問事項は対面と同じ。
面接での受け答えはもちろん大切ですが、WEB面接では対面とは違った観点から印象が悪くなり不合格になるケースがしばしばあります。
≪パチンコ店のWEB面接にける残念な不合格理由≫
・WEB面接を受けている部屋が周囲の人や雑音が入りやすいところだった
・WEB面接を受けている部屋が整理整頓できていなかった
・WEB面接を受けている部屋が暗すぎて暗い雰囲気だった
・端末が固定されておらず、よくブレた
・接続が不安定で面接にならなかった
・上着はフォーマルだったのにズボンがパジャマだった(靴下履いてないなども)
・質疑応答の際、常に目線が下だった(書類ばかり見ていた)
簡潔にいえば「面接を受ける姿勢・態度ではない」、「配慮に欠けている」などと感じ取られ不合格になっています。
特にパチンコ店は接客対応がメインとなってくるので、このようなことはかなり気にします。
また、担当官が見える範囲は基本的には上半身ですが「立って全身を見せてもらえますか」と要望されるケースは本当に多いです。
対面の面接と同様にしっかりと身だしなみを整え、事前準備を行ってWEB面接にのぞむべきです。
現状を把握し、悔いのない転職活動を実現していきましょう。