パチンコ正社員の他業種転職がうまくいかない要素
パチンコ転職ポイント 2020/11/26
他業種への転職を第一候補としたパチンコ正社員の約8割が「転職がうまくいっていない」といった記事(パチンコ業界からの転職は不利か)を以前に掲載しましたが、今回はうまくいかなかった要素を掘りさげてみたいと思います。
まず、前提になってきますが、転職成否の本質は「個人」にあります。
これまで何を学んできたか、どんなチャレンジをしてきたか、どんな実績を積んできたか、今後何をやりたいのか。「どのようなキャリアビジョンを描いて歩んできたか、どのように歩んでいきたいのか」がものすごく重要なのです。
そして、パチンコ正社員の他業種への転職がなかなかうまくいかないケースにおいて、大きく2つの要素があります。
■「事前準備不足」
・キャリアビジョンが不透明
・経験スキルの棚卸が出来ていない
・自己理解が不足している
転職がうまくいかない要素のひとつとして、キャリアビジョンが不透明で、経験スキルの棚卸や自己理解が出来ておらず「採用企業に刺さらない闇雲な転職活動」になっていることがあげられます。
漫画のワンピースで例えるなら、海図やログポースなしで航海するようなもので、目的地に辿り着けるのは奇跡に等しいということです。
もちろん、職務経歴書の書き方や自己アピールの方法、企業選択や選考の進み方など、選考対策のテクニカルな部分もありますが上記の3点がはっきりできないままでは進めようがありません。
■「市場価値の問題」
・インプット量が不足している
・アウトプットの質が良くない
・年齢に対して経験スキルのアンバランス
選択する業種、職種にもよりますが、ホール現場のルーティン業務で得られる経験スキルは転職市場において「アピールできる要素」にはなかなかなり得ません。通用するのは20代中ごろくらいまでで、それ以降は「接客対応、クリンネス作業、メンテナンス作業ができます」というだけでは選択肢が限られてしまいます。
このようなことは頭では分かってはいるものの、具体的にアクションされないケースは多く見てきました。
会社から求められる業務であり、給料をもらう以上は当然やるべきことですが「それだけ」に留まってしまうと後々痛い目を見ます。
それでは、どうしたらいいのか。
パチンコホールから他業種へ転職するのであれば、最低でも主任クラス、35歳以上であれば店長クラスでのマネジメント経験、スキルを身に着け、実績を残す必要があります。
そうはいっても「店舗数が増えないからポストに空きがない、店長になれない」という声や「じゃあ、もう遅いのか」といった声も聞こえてきそうですが、諦めるしかないということではありません。
例えば、40歳でホール現場の一般社員としての経験スキルしかなければ、他業種はもちろん、同業界での転職も厳しくなるでしょう。
その一方で、同じく40歳でホール現場の一般社員でも、固有スキルと実務経験、実績を持ち合わせていれば、市場価値は高まり転職できる可能性が出てきます。もちろん、転職における戦略は必要で、簡単ではありませんが何の経験スキルもない状態に比べれば雲泥の差があります。
これは、主任や店長といったホール現場のマネジメント職にもあてはまり、社内で求められる業務スキルを習得しながらも市場価値を高める努力、自己研鑽を積んでおく必要があります。年功序列や終身雇用が崩壊しつつある現代では社内価値がどんなに高くても雇用が守られる保証がないからです。
ハッキリ申し上げて
「社内価値を高めるよりも市場価値を高めることの重要度、優先度が高い」
といえるでしょう。
ただし、これは「業務で手を抜いても良い、サボっても良い」ということではありません。
あくまでも「費やす時間の割り振りを変える」ということです。
5分でも、10分でも自分の時間を増やす努力をする。
このようなことにイチ早く気が付き、自分の時間を使って研鑽を積み、稼げるスキルを身に着け、活躍されているホール現場出身の方はおります。
ホール現場のルーティン業務に忙殺されて「自分の時間なんてまともにとれない」というのであれば現状に対し改善提案してみる、それも難しいのであれば同業内の整った環境へ転職するというのも一手です。
いたずらに時間を消費するのではなく、期間なり期限を設定して「自分なりの目指すべき姿」を追求していきましょう。