パチンコと年齢について
パチンコのユルイ雑学 2021/4/1
私たちの生活は「法律」によって規定されていることが多数あります。法律は社会秩序を守るための基本的なルールです。その中には様々な年齢制限があることは皆さん知っていることでしょう。身近なもので有名な例を挙げると、
「お酒は20歳になってから」
「タバコは20歳になってから」
「パチンコは18歳になってから」
これらについては、それぞれ以下のような法律で年齢制限が設けられています。
お酒→「未成年者飲酒禁止法」。満20歳未満の者の飲酒を禁止する
タバコ→「未成年者喫煙禁止法」。20歳未満の者の喫煙を禁止。
パチンコ→「風営法(風適法)」。18歳未満の者の店舗内への立ち入り禁止。
パチンコの年齢制限については、さすがにホール企業や店舗スタッフはご存知かと思いますが、「18歳未満の者」の解釈を誤ると、うっかり高校生が入店するということも・・・
今回はパチンコと年齢について調べてみました。既に業界デビューしている人はもちろん、これからパチンコ店で働きたいと考えている人はぜひチェックしてみてください。
1.パチンコを遊べるのは18歳から(※ただし高校生は不可)
パチンコやパチスロを遊べる年齢は、法律上(風営法)18歳からです。18歳未満(17歳以下)の人は遊ぶことができません。
前述の通り風営法では18歳未満のパチンコ店への立ち入り自体が禁止されています。見た人も多いと思いますが、店内には必ず「18歳未満入場お断り」の表示がありますね。
さらに、たとえ18歳になったとしても「高校生」という身分では制限されています。理由は都道府県の条例(青少年健全育成条例、青少年保護育成条例など)と店舗のルールなどが絡んでくるからです。
まず、長野県を除く(※)都道府県で制定されている「青少年健全育成条例(青少年保護育成条例など)」は、基本的にパチンコ店への入場を禁止しています。
条例の「青少年」の定義はは18歳未満の未婚の男女です。
またパチンコ店も、ホールの全国組織である「全日遊連」(全日本遊技事業協同組合連合会)では高校生の入店禁止が厳格化されています。
独自に「年齢確認シート」などを店舗に配布するなど厳しくチェックしているので、高校生がパチンコ店で遊ぶことは出来ないでしょう。
※長野県は全国で唯一「青少年保護育成条例」を持たず、法ではなく住民運動によって青少年の健全育成に取り組んでいる。なお2020年に一部を規制する「長野県子どもを性被害から守るための条例」が施行された。
また、長野県内や他の一部の市町村で独自の条例を設けている所もある。
2.18歳未満の入店には重い罰則
もし、18歳未満が入店して遊技していることが発覚した場合どうなるのでしょうか?
まず、高校生は店の方針にもよりますが、注意を受け退店となり出玉は没収となるでしょう。さらに退店勧告に従わないと「不退去罪」となる可能性があり、警察を呼ばれる可能性があります。
また店側には法律上の罰則があります。
「18歳未満の者を営業所に客として立ち入らせた」場合は刑事罰として「1年以下の懲役若しくは100万円以下の罰金又はこれの併科」となります。
これに加えて「行政処分」もあり、パチンコ業界ではこちらがよく知られています。
うっかりミスや遵守事項違反などについては、通常は最初に「指示処分」(違反部分の修正指示)を受けることになりますが、その指示を守らなかったり、同じことを繰り返すと「営業停止」や「許可取消」、「新規出店の5年間の申請不可」など非常に重い罰則が科されます。
パチンコ営業は「許可営業」ですから風営法を守ることは当然であり、「知らなかったから」という言い訳は一切通用しません。
そして業界では半年などの営業停止を受けたらほぼ事実上廃業と同義と言われています。
このようにパチンコ店にとって法律違反は、たとえ些細なことであっても致命的になる可能性があるのです。
ですからお店は高校生の入場に敏感にならざるを得ないのです。
その他にも18歳未満というラインには曖昧な点がありますので確認しておきましょう。
3.確認しておきたい3つの疑問
【疑問1】高校に行ってない18歳はOK?
この場合は「高校生」ではないのでパチンコ店で遊んでも問題はありません。例えば中学校を卒業後に社会人として仕事をしている人、事情によって高校に行っていない人なども同様です。
【疑問2】18歳の高校生はパチンコ店で働ける?
これは条件次第では不可能ではありませんが、現実的には難しいようです。
風営法の「禁止行為」(第二十二条)を見ると、18歳未満の者は午後10時~翌朝6時まで接客する業務を禁じています。
つまり、午後10時までならお客さんと顔をあわせる仕事も出来ますし、お客さんと顔をあわせない仕事なら午後10時以降も可能です。
しかし、ここに労働基準法を当てはめると原則18歳未満について午後10時以降は雇用できなくなります。
これらを総合すると、接客以外で夜10時以前であれば働くことが可能である、といえそうです。
しかし、多くのパチンコ店は風営法に則って運営しているので、やはり18歳の壁は心理的にも大きい存在です。
ですので無用なトラブルを避けるために18歳以上(高校生不可)という条件でアルバイトを募集している場合がほとんどです。
一部特殊なパターン(接客しない営業中の清掃や駐車場管理など)で募集があるかもしれませんが、企業イメージにも関わってくるので、実際の募集はほぼ無いと言えるでしょう。
【疑問3】大学生は大丈夫?
では、18歳になったばかりの大学生はどうでしょうか?
答えは「パチンコ店で遊べる」というのが一般的です。大学生は条例の制限などもありません。またアルバイトの募集も多く出ています。
ただし、あまり無いと思われますが、「大学生の入店お断り」と書かれているホールは入店できません。理由は「ホールのハウスルール」に該当するからです。
4.2022年には成年年齢が20歳から18歳へ
2022年4月に大きな法律の動きがあり、「成年年齢」(成人年齢)が現行の20歳から18歳に引き下げられます。
約140年ぶりの見直しということで、様々な分野で大きな影響がありそうです。
パチンコは18歳からですから影響は無さそうですが、間接的には何からの影響があるかもしれませんね。