パチンコホールでのNG行為
パチンコのユルイ雑学 2021/6/3
昨年から続くコロナ禍ですが、ようやくワクチン接種が始まったもののいまだ沈静化の目途はたっていません。
そんな中、最近多々ニュースとして注目を集めている人々がいます。「ノーマスク」と「煽り運転」をする人たちです。
どちらも迷惑行為であり、煽り運転にいたっては明確な犯罪ですね。
パチンコホールにも昔からこうした迷惑行為をする人が一定数存在しています。時にはホールにとって営業妨害の可能性すらあります。
今回は、ホールの迷惑行為について「刑法に触れる犯罪」である問題行動をピックアップしてみました。
①台を叩く・引っ張る・揺する
■器物損壊罪
刑法261条……3年以下の懲役又は30万円以下の罰金若しくは科料に処する。
台を激しく叩く、揺する、これは結構みかける光景ですね・・・。
これらが原因でガラスが割れるなど、台が破損すれば、刑法261条「器物損壊罪」で一気に犯罪行為へ昇格して逮捕される事案となります。
一昔前であれば、パチスロのボタンにタバコの火を押し付けて焦がすなどもありましたが。
いずれにしても、負けて感情的になって台を叩いても大当りはしません。1円の得にもならないのでやめるべきでしょう。
②手放し遊技
■風営法違反
店舗が指示処分~営業停止、免許取り消し
パチンコのハンドルから手を放して遊技する行為は、風営法で禁止されています。
いわゆる「固定ハンドル」ということですが、「技術介入」が無いということで、風営法的にNGなのです。
なお、これで遊技している人が法的に罰せられることは少ないと思われますが、店が“容認”していると警察から罰則を受けます。
しかもその内容は重く、下手をすれば営業停止や営業免許の取り消しまで発展する可能性があるので、大昔ならいざ知らず、現在では店舗スタッフが手放しプレイを見逃すことはありません。
パチンコ営業は「許可営業」が大前提。もしスタッフの注意を受けたら素直に従いましょう。
従わないとホールから出入り禁止を言い渡される可能性もあります。
③18歳未満と高校生の入店
■風営法違反
■青少年健全化条例違反
店舗が指示処分~営業停止、免許取り消し
以前に「パチンコと年齢」でも書きましたが、基本的に風俗営業であるパチンコホールには、18歳未満の人は入店できませんし遊技も出来ません。
「入店禁止=遊技禁止」という構図です。
一方、18歳の高校生はどうなのかというと、こちらは各都道府県にある青少年健全化条例違反になります。唯一の例外は18歳の社会人だけです。
違反者本人の罰則は条例違反の「補導」になりますが、こちらもやはり手放し遊技の固定ハンドルと同様、店舗への罰則が厳しいものとなります。
④1パチの玉を4パチに持っていく
■詐欺罪
■詐欺未遂
刑法246条……10年以下の懲役
(※詐欺に失敗して財物を取ることが出来なくても罪に問われます)
1パチが普及し始めた頃からこうした行為をする人が現れました。予想されたこととは言え、普通に考えればとんでもない行為ですね。
1円で借りて4円で流せばパチンコを打たなくても大金持ちになれるのですから。
逮捕されている人は多くの場合「詐欺未遂」として逮捕されています。
また1円パチンコから4円パチンコといったレートの違う台への移動も同様に禁止です。
これも1円で借りた玉と4円で借りた玉では価値が違いますから、1円で借りた玉を4円コーナーで遊技すれば、これも立派な詐欺罪の要件成立となります。
⑤落ちている玉やメダルを拾って…
■窃盗罪
刑法235条……10年以下の懲役または50万以下の罰金
床に落ちているパチンコ玉やメダルを拾うのは禁止行為です。
大昔はこれをやっている人がどこのホールにも普通にいました。
一日中打たずに休憩室にいる人(主に老人)などは、玉やメダルを集めてタバコやジュースにして過ごしていましたね。
しかし、今も昔もこれは立派な犯罪行為です。玉やメダルは「借りる」もので、床に落ちている玉やメダルは「店の所有物」なのです。
⑥他人の残高の残っているICカードを使用
■窃盗罪
刑法235条……10年以下の懲役または50万以下の罰金
■占有離脱物横領罪
刑法235条……1年以下の懲役または10万以下の罰金
これもよく聞く犯罪行為です。忘れたICカードを取れば窃盗罪、落ちているカードを使ったり換金したりすれば占有離脱物横領罪に問われます。
忘れ物や拾ったカードはスタッフに届けるのがベストな選択です。
⑦サクラ、打ち子
■窃盗罪
刑法235条……10年以下の懲役または50万以下の罰金
■業務上横領
刑法235条……10年以下の懲役または50万以下の罰金
■背任罪
刑法247条……5年以下の懲役または50万以下の罰金
時には堂々と募集していることもある「サクラ」や「打ち子」ですが、言うまでなく犯罪の片棒を担ぐことになるので絶対に止めましょう。
打ち子は、ゴト師が仕込んだROMで違法に出玉を稼ぐ実行者であり、窃盗の共謀共同正犯として逮捕されます。
サクラは、基本的に店舗関係者からの情報を受けて出玉を稼ぐ行為です。こちらは業務上横領になります。
また高設定などの情報を流して店から玉を奪うわけですから、情報提供者は背任罪でも罪に問われます。
どの行為もマナー違反と同じように感じますが、「ちょっとした」行動や出来心から生まれた結果は重大。
昭和の時代、強面な店長からの注意やお説教で済まされたことも、令和時代では犯罪として即時に通報されるのが現実。
パチンコやパチスロのゲームやコンテンツは楽しいものですが、お金を投資することであり、その管理や法律は厳格に運用されているのです。