転職軸について考える
パチンコ転職ポイント 2021/12/9
転職において「なぜ転職するのか?」という動機や目的を明確にすることはとても大切ですが、その動機や目的を満たすためにどのような条件設定をするか?すなわち「転職軸を定める」ということも実はかなり重要なのです。
「転職軸」があやふやだったりズレたりすると、いつまで経っても転職先決まらなかったり、転職を繰り返えす原因になります。今回は「転職軸」の決め方や、転職軸に沿った企業選びについてご紹介します。
1.転職軸とは
転職軸とは、転職者が「仕事や会社を選ぶ条件」のこと。また「仕事をする上での信条」を指す場合もあります。
会社を選ぶ基準は業務内容、待遇、福利厚生といった中途採用を行う企業が提示する条件はもちろんのこと、企業の規模や経営方針、企業文化など、転職軸になる条件は人によって異なります。
2.転職軸設定のメリット
自分の転職軸を明確にすると、転職先選びがスムーズになるというメリットがあります。数多くの求人情報の中から自分の希望に合った企業を探すとき、条件をもとにフィルターをかければ迅速に情報を見つけ出すことができるでしょう。
転職希望者は、転職軸について実は無意識に近い形で実践しています。多くの人が転職先を探す際に、業種や職種、給与、勤務地を条件にしているからです。しかし、それをきちんと「意識して行う」ことが重要なのです。
3.転職軸の決め方
では、転職軸を決めるには、具体的にどうしたらいいのでしょうか。
まず転職軸について、何を条件とするのか設定します。設定したら、自分なりにより具体的で細かい条件を決めていきましょう。どのような業種や職種なのか、年収はいくら以上がいいのか、勤務地はどこがいいのかなどを決めていきます。
条件ごとに、それぞれ細かく書き出していくと良いでしょう。
4.絶対条件と譲歩条件
次に、具体化した条件の中から「絶対条件」を決めます。これは会社を選ぶ時に絶対に譲れない条件です。例えば「給与は◯万円以上」「休日は完全週休2日」などです。
絶対条件を決めると、候補となる企業を絞り易くなります。ただし、絶対条件が多いと該当企業はほとんど無くなってしまう場合があります。また「条件が完全一致ではないけれど、総合的に見て魅力的な企業」を見落としたりする可能性が高くなります。
ですので、絶対条件は出来れば一つか二つが良いでしょう。
譲れない絶対条件を設定したら、次に「譲歩条件」を設定します。これは「できれば満たしたいけれども譲歩できる条件」です。譲歩条件を多くすれば、その分候補となる企業数は増加します。
さらに、絶対条件は筆頭において、その後の譲歩条件は優先順位を設定します。
そうすることで、より自分の希望に合致した企業を見つけやすくなります。
絶対条件でフィルタリングし、譲歩条件の中で、優先順位が高い条件を満たしている企業を探せば、転職軸に沿った企業選びができるでしょう。
5.企業の選び方
では次に、決まった転職軸を基に希望の企業候補を決めます。
転職軸と合致、あるいは近い企業を選ぶ事が、転職成功の第一歩となります。
主な企業選びの軸は以下のような条件があります。
①給料で選ぶ
転職するうえでまず気になる条件は、やはり給与面ではないでしょうか。生活していくうえで欠かせない項目で、入社時の給与額も大切ですが、入社後にどのようなタイミングで給与アップしていくのか、どうすれば給与アップするのか、といった昇給の仕組みや制度をしっかり確認しておくことも忘れないようにしましょう。
また、給与の優先度は転職背景や目的、転職活動状況によって変わりやすい項目ですが、ポイントは給与の「希望額」と「ボーダーライン」を予め設定しておくことです。
ボーダーラインを下回る、ということであれば生活水準を見直す必要があり、生活水準を見直せないという場合、その転職は無謀であまりオススメ出来るものではありません。
②勤務形態
これも絶対条件の上位に来る項目です。
まず挙げられるのが、やはり勤務時間です。あまりにも残業時間が多いと心身ともに擦り減らしてしまいかねません。また、勤務時間をずらせるフレックス制度やシフト制度が整っているなどフレキシブルな条件を望む人も多いでしょう。子育てに対応できるよう時短勤務が可能な企業であったりするなどを、転職軸として考える人もいます。
この他、単に「家から近い」「通いやすい」などシンプルな条件で考える方法もあります。
③スキルや経験を活かせる
自分が持っているスキルや経験が、転職先の企業でどのように活かせるのかも重要です。転職をする際のチェックすべきポイントの一つとなります。
また、キャリアアップすることも視野に入れたいところです。新しいスキルが身につけられるかどうかも確認してみましょう。
④手掛ける仕事の範囲
これは③に似ていますが、よりスキルや経験に特化した考え方です。
「今よりもさらに活躍したい」といった願望を持っている人も多いでしょう。そのような方は、自分の手掛ける仕事の範囲を転職軸として捉える方法もあります。
よりマルチな活躍をしたいのか、あるいは一つの特化した分野にて深堀した仕事がしたいのかなど、自分の考えにマッチした企業を選ぶ方向性となります。
⑤ワークライフバランスで選ぶ
近年注目されているのが「ワークライフバランス」の考え方です。
私生活と仕事のバランスをとることでモチベーションを維持し、効率的に仕事の成果を出せるサイクルを作ります。
例えば、残業時間が減ったら私生活で時間を見つけ出しスキルアップし、これを仕事に生かしてさらに短時間で成果を出します。そして、短時間で仕事の成果を出せば、さらに働く時間は短くなり私生活にも余裕が出て、仕事に追われるストレスも減りバランスを保てるようになる、というものです。
これが転職軸だとしたら、ワークライフバランスの取り組みをしている企業を見つけましょう。
⑥福利厚生で選ぶ
転職先の企業では、ある一定の福利厚生がしっかり完備しているかどうかは気になるところです。ただし、福利厚生の完備は現代の一般企業では当然なことでもありますので、どちらかとういと譲歩条件に該当する項目となりそうです。
⑦社風で選ぶ
社風とは、その会社が持つ価値観や雰囲気です。
「アットホーム」
「上下の風通しが良い」
「成果主義」
「チームで成果を出す」
「社員全員が将来の独立を考えている職場」
などなど、企業が持つ風土は様々です。
あなたの転職軸が、このような企業の性格を必要としているか否かで企業を選ぶ方法となります。ただし、これを絶対条件に挙げる人もいますが、譲歩条件になる場合もあります。
なぜなら、本当の社風や雰囲気は実際に入社して経験してみないと、その実態がはっきりとしてこない場合があるからです。企業HPに記載されていることと、実際の現場が違うということも往々にしてあります。
まずは過去の体験を元に、自分に馴染みやすい場所なのかどうかを慎重に見定めましょう。
⑧教育環境、研修制度の充実
転職では、新しい仕事に慣れるまでにはそれ相応に時間が掛かります。
新卒者への対応はもちろんですが、中途入社の人についても、しっかりとサポート体制が整っている職場を転職軸にする人は意外に多いようです。
また、さらなるステップアップを計る人は、研修制度を重要視する人もいます。将来的なキャリアパスを描いていている場合、それを達成するために転職をすることも立派な軸といえるのです。
⑨企業の成長率で選ぶ
あなたの転職軸が「1つの企業が成長する一端を担い、自信をつけたい」というものならば、成長率で企業を選ぶのが良いでしょう。
また、こうした企業では、新たな分野への事業を開拓する機会もありそうです。あなたが新規事業に加われたならば、自分の手で企業の成長を推し進めることも可能です。
⑩経営者で選ぶ
経営者で選ぶことも大切です。
経営者が考える企業の方向性と、あなたの転職軸がマッチしているか否かは、転職の基準に大きく関わるからです。経営者の考え方は企業の方針の一部でもありますので、あなたの軸に合った企業かどうかを見極めましょう。
6.転職軸を確立して転職を成功させよう
転職は、新しい仕事が決定してそれで終わりというわけではありません。転職後の職場が自分に適合しているかどうかも大変重要です。転職軸は、転職後に後悔しないためにもしっかりと設定して転職活動臨むようにしましょう。
企業選びに迷いがあるなら、まずは転職軸をしっかり定めていくのがオススメです。