転職時に退職理由がわかるもの
転職雑記 2023/5/9
転職活動において、前職を辞めた理由を履歴書に書く場合、通常は「自己都合退職」や「会社都合退職」などと記入するのが一般的です。
しかし、雇用保険の手続きに使う「雇用保険受給資格者証」や「離職票」、あるいは「退職証明書」の記載内容で辞めた理由の詳細が分かる場合があります。
通常であれば特に問題ないかもしれませんが、場合によっては退職理由を知られたくないケースや『退職した具体的な理由がどのようにして先方に伝わるのか』気になる人もいるのではないでしょうか。
今回は、知っている人が見ればすぐ退職理由が分かる、「離職コード」などについて確認したいと思います。
1.退職理由が分かるもの
退職理由が分かる書類は3種類ありますが、そのうち2つには「離職コード」「離職区分」が設定されています。
【離職理由が分かるもの】
①退職証明書
②雇用保険受給資格者証
③離職票-2
会社を辞めた場合、辞めた会社からいくつかの重要な書類を受け取りますが、その中に「雇用保険受給資格者証」「退職証明書」「離職票」があります。
これらの書類には退職理由を記載する部分があります。
そのため履歴書に「自己都合退職」や「会社都合退職」と書いたとしても、新しい勤め先が決まった場合、その会社はより具体的な退職理由を知ることが可能なのです。
①退職証明書
本来、「退職証明書」には退職理由を記載する義務はありません。
また、退職者が退職理由の記載を拒めば退職理由を記載することが出来ない書類となっています。
労働基準法の第二十二条には、「証明書には、労働者の請求しない事項を記入してはならない」とあります。退職者が前職の会社に退職理由を記載しないよう伝えておけば、会社は退職証明書に記載できないと法律で決まっているのです。
ただし、転職先の会社から退職理由が分かる退職証明書の提出を求められた場合には、退職理由が記載された退職証明書を提出する必要があります。
そのため転職先では知ろうと思えば、「辞めた理由」を知ることが可能となります。
②雇用保険受給資格者証【離職コード】
「雇用保険受給資格者証」は雇用保険の手続きに必要な書類ですが、「離職コード(離職番号)」が記載されいています。
この番号は様々な離職理由が設定されているので、番号をチェックすることによって退職理由が分かるようになっています。
③離職票(離職票-2)【離職区分】
「離職票」も雇用保険受給資格者証と同様に雇用手続きに必要なものですが、こちらも番号とアルファベットで離職理由が記載されており、これを「離職区分」と呼びます。
「離職コード」と「離職区分」の詳細は以下のようになっており、その内容を知れば番号だけで離職理由は一目瞭然となります。
2.離職コードと離職区分の意味
例えば「4D」や「40」は「自己都合退職」ではよく見られる番号です。
また「1A」「11」も倒産などによる「解雇」で使われます。
問題になりそうなのが「5E」「50」です。「被保険者の責めに帰すべき重大な理由による解雇」ですので、明らかに「懲戒」系の事由による離職であることが分かる内容となっています。
面接時の退職理由の説明と明らかに異なる場合、尋ねられる可能性は高いといえるでしょう。
3.退職理由は明確に
一般的な退職理由であれば、通常この「離職コード」や「離職区分」などは気にすることはないでしょう。
しかし、懲戒などの理由の場合には、明らかに番号が違うため、書類を見慣れた人なら番号を見ただけで理由は一目瞭然となります。
そして、退職理由を詐称した場合、『経歴詐称』として懲戒解雇理由や普通解雇事由に当てはまる可能性があります。
つまり、入社後に隠していたことが判明すると、内定取り消しになったり再び懲戒解雇されたりする可能性が大きいということです。
「離職コード」や「離職区分」は見る人が見れば直ぐに分かってしまうものです。
「バレなければ大丈夫」という面接時の軽はずみな受け答えは後の災いとなるので、『どのように伝えるかわからない場合』は事前に当サービスのようなプロに相談されることをオススメ致します。