当たり前のことをきちんとやる姿勢が第一
転職雑記 2017/3/9
これは少し前の出来事。転職希望者であるパチンコホール店長・Kさんと面談の約束をしており、待ち合わせの場所に行った時の話です。
面談の前日には待ち合わせの時間と場所を直接本人と確認しており、電話だけではなくメールでも連絡をしていました。しかし当日、約束の時間になってもKさんは現れません。車の渋滞や電車の遅延に巻き込まれているのかもしれないと思い、10分ほど経ってから電話とメールをしてみましたが反応はなく、私は1時間ほど待ってから会社へと帰りました。結局、その日はKさんからも連絡が来ることはありませんでした。
こうした話を聞くと、あまり良い印象を抱かない人がほとんどでしょう。しかし、この話には後日談があります……。
1.面談に来なかった理由
面談をする予定だった日から数日経っても、Kさんと連絡がつくことはありませんでした。おそらくKさんは転職をする気持ちがなくなったのだろうと思い、最後にメールを一通だけ送り、こちらから連絡するのは控えました。しかし、1週間ほど経ったある日、Kさんから連絡があったのです。
「先日は申し訳ありませんでした。当日にどうしても外せない重要な会議が入ってしまい、連絡できなかったのです。その後、改めて電話しようと思ったのですが、大変失礼なことをしてしまった手前、気まずくてなかなか連絡できませんでした」
Kさんの口調からは本当に申し訳ないと思っている気持ちが感じられました。とはいえ、これから転職活動をしたいと思うのなら、「約束を守る」「連絡や報告を怠らない」ということはことはとても大切なことです。
私からの度重なる連絡がKさんの負担になっていた可能性もありますし、そもそも面談をすること自体に不安を覚えていたのかもしれません。それでも、転職希望者をサポートすると決めた以上、密に連絡を取り合って、その人のために可能な限りのことをしてあげたいという気持ちでいるのだと伝えたところ、Kさんは理解してくれました。
そして、以後はどんなに仕事が忙しくても「しっかり連絡をするように心がけます」と約束してくれました。
2.「忙しいから」は理由にならない
予定の変更が生じた時にできる限り早く連絡を入れるのは、社会人として当たり前のことです。特に店長として仕事をしていく以上、関わり合う人や動くお金は一般社員のそれよりもはるかに多くなるのですから、スムーズに仕事を進めるための努力は必須になります。
仕事をしながら転職活動を並行するとなれば、時間のやりくりが大変なのは理解できます。電話やメールを1本送る時間さえもなく、後回しにしてしまうこともあるでしょう。しかし、自分がないがしろにされていると感じた求人企業側は、そんな転職希望者に転職意欲を感じることが出来ないと考えるかもしれません。
Kさんは本気で転職活動に取り組む上で、どんなに仕事が忙しくてもしっかり連絡して頂けるようになりました。その後は求人企業とのやり取りもスムーズに進み、時には予定を変更せざるをえない場面もありましたが、小まめな連絡があったので特にトラブルになることなく、選考の末にKさんは内定をもらうことができました。
無事に店長としてパチンコホール企業へ転職を果たしたKさんの様子を聞くため、採用企業の人事担当者に印象をうかがったところ、スキルに問題はなく、些細なことでも報告・連絡・相談をしっかりしていて、そんな姿勢がとても評価されていたので安心しました。
3.まとめ
長年にわたる生活の中で体に染み付いた仕事の進め方、または個性や性格といったものを変えることは容易ではありません。しかし、良くない部分を変えたなら、人は人間的にも社会人としても大きく成長し、評価が高まり、結果的に豊かな人生を歩めるのではないでしょうか。
本気で転職を目指すのなら、自身の社会人としての歩みや自分の個性や長所・短所を振り返り、直すべきところは直すようにすれば、採用に大きく近づけるはず。また転職活動は、そうした自己分析をしっかり行う機会として、うってつけであると言ってもいいでしょう。