面接での質問に対する答えに正解はない
パチンコ面接ポイント 2018/6/19
パチンコ業界だけにかかわらず、どんな業界の企業であっても、面接で聞くべき内容は、ある程度決まっています。
転職希望者の出身、経歴、自分自身の長所や短所、そしてそれまでの仕事について。仕事内容、就いた役職、達成したこと、苦労したこと、退職・転職の理由などです。これらのことは、大抵の求人企業の面接で聞かれると思っておいた方がいいでしょう。
ただし、質問が同じであっても、各求人企業によって、重きを置く質問は違います。
しかし、各企業の面接結果に大きく影響を与えるのは、それぞれの企業が重きを置く質問に対しての転職希望者の答える内容・答え方になります。今回はある転職希望者の面接事例を紹介します。
1.答えの全く違う2人の転職希望者
先日、とある求人企業の、2人の転職希望者の面接に同席しました。2人ともパチンコホールの店長職経験があり、最初こそ主任職スタートとなりますが、店長候補として採用する求人案件でした。
同じ質問をそれぞれにしていき、2人の転職希望者も、同じような回答をしていました。
しかし、「パチンコホールの店長として大切にしていたことは?」という質問で、2人の答えが大きく分かれ、そこから、面接の流れは変わりました。
転職希望者の1人、Aさんは、「パチンコ業界にとらわれない人材教育」、Bさんは、「店長の最低ノルマである営業利益の追求」と答えました。もしあなたが採用担当者ならば、それぞれの回答にどのような印象を持つでしょうか。
2.どちらが正解?
「パチンコホールの店長として大切にしていたことは?」という質問に対する2人の回答をもう一度見ていきましょう。Aさんは、「パチンコ業界にとらわれない人材育成」、Bさんは「店長の最低ノルマである営業利益の追求」という答えです。
Aさんは、パチンコ業界にとらわれない人材育成について、実際に過去に在籍していた店舗での実施事例や、具体例などを挙げて説明していきました。確かに、現在、パチンコ業界の全体の流れとして、人材育成に重きを置いている企業は多くあります。それをパチンコホールの現場単位で、どのように取り組んできたかはとても興味深い話でした。採用担当者もそのように感じていたようで、いくつかの質問をAさんにしていました。
Bさんは、パチンコホールで店長として営業利益を追求するためには何ができるか、を在籍していたパチンコホールでの取り組みを例に挙げて、説明していきました。パチンコ機種の選定や経費管理まで、具体的な数字を盛り込みながら話をしていたので、とてもわかりやすかったです。
このように、同じ「パチンコホールの店長」という立場からそれぞれ違う取り組みをしてきた2人の転職希望者。どちらも努力家で、また、実際に経験や実績もある。とても甲乙付けがたいというのが私の率直な意見でした。
3.自分の考えをきちんと伝えること
結果的に、2人とも採用となりました。
採用担当者もとても迷ったそうで、それでも優秀な人材が目の前にいるのに、みすみす逃してしまうのはとても惜しいということで、2人の採用を決めたのでした。
今回、2人はそれぞれ別の回答をしました。それでも2人とも採用となったのは、「求人企業の面接の質問に対する答えに、明確な答えはない」ということです。
「採用担当者はこういう返しを求めているのだろうか」と勝手な想像を巡らせたり、「別の転職希望者がこう答えたから、自分も同じ方向で答えてみよう」と打算的に動いたりすると、失敗する可能性が高いです。採用担当者が求めているのは、「転職希望者が、自分自身の考えや思いを正直に伝えてきてくれること」です。
なので、「自分を良く見せよう」とするあまり、思ってもいないようなことは言わないようにしましょう。
4.まとめ
面接での質問は、ある程度決まったものがあります。しかし、それに対する明確な答えはなく、人の数だけ正解はあるのです。それを、今回AさんとBさんの例でご紹介しました。
面接の答えで大切なのは、自分の考えをしっかり伝えることです。具体的な例や数字を交えながら、相手がイメージしやすい話し方を心掛けるといいでしょう。あなたの心からの言葉を、求人企業は求めているのです。