先入観で求人企業を判断するのはもったいない!
転職雑記 2018/2/13
先日、38歳で職歴が1社の店長経験者・Jさんの転職支援をしました。Jさんは、今住んでいる自宅が持ち家とのことで、「引っ越しをせずに、今住んでいる場所から通える距離」にあるパチンコホールへの転職を希望していました。年収に関しても、現在の額はキープしたいとのことで、給与額に大きな変動のない求人企業を探すことになりました。
そして、もうひとつ条件がありました。それは、「辞めたパチンコホール企業と同じエリアで店舗展開している求人企業は避けたい」とのこと。
給与面や勤務地以外に、このような希望条件を提示する転職希望者は少なくありません。
このような希望条件を出す理由として、下記のようなものがあげられます。
(1)前に働いていたパチンコホール企業の競合店だったから
(2)そのパチンコホール企業の内部状況を知っていたり、あまり良い噂を聞いていなかったりしたから
(3)前に働いていたパチンコホール企業の人と顔を合わせるのが気まずいから
(4)前に働いていたパチンコホール企業で、同じ商圏エリアで働かないと誓約書を交わしているから
このようなことから、転職希望者から、「前に働いていたパチンコホール企業と近い範囲の求人企業は避けたい」と言われることがあるのです。
確かに、前の職場と近いパチンコホール企業に転職すると、何かと不都合なことがあるかもしれません。しかし、Jさんの場合は、一番の条件として、「今住んでいる場所から通える範囲」というものがあります。前職のパチンコホールもJさんは自宅から通っており、自宅から近い距離にありました。
そうなると、自ずと選択肢は狭まってきてしまい、他の条件である年収まで満たす求人はほとんどないと言っても過言ではありませんでした。 Jさんも無理は承知で最初の条件を出しているのでしょうが、これでは求人企業を探すことは困難です。
1.希望とは異なる企業の紹介
出してもらったそのままの条件では、紹介できる求人企業がなかったので、エリアを広げて探すことにしました。そこで見つけた数社のパチンコホール企業を紹介しましたが、内定が出たのにもかかわらず、Jさんはやはり通勤のことを考えて、入社を決めかねていました。
そこで、思いきって、Jさんの前職の近くの、A社の面接を提案してみました。
実は、最初から提案していたのですが、Jさんはずっと断り続けていたのでした。JさんがA社を断っていた理由は、「内部状況を知っていたが、あまり良くなさそうだった」とのことでした。
A社は、成長途中のパチンコホール企業で、以前は人材が定着しづらい環境でしたが、現在ではその状況はどんどん改善されていっていました。
私は、A社がJさんの知っている状況ではなくなっていることを伝えて、「実際に面接へ行って、自分の目でA社を判断してほしい」と提案しました。内定が出ても納得できておらず、転職につまずきを感じていたJさんは、「そこまで言うのであれば、一度話を聞きにいってみようと思います」と、A社に足を運ぶ決意をしたのでした。
2.自分の目で確認する
最終的に、JさんはA社に転職することになりました。
Jさんは後日、「あのときは、半信半疑の気持ちでしたが、面接に行ってみて良かったです。ありがとうございました」と話していました。面接に行って面接担当者と話をしてみると、Jさんが抱いていたイメージはすぐに払拭されたそうです。
事前に知っている情報や知人から聞いた話などから、求人企業のことを判断してしまう転職希望者は少なくありません。もちろん、判断材料のひとつとして参考にするのはいいですが、その固定概念や先入観だけで、その求人企業の現状を知ろうとしないのは、とてももったいないことです。ぜひ、一度、自分の目で確かめてほしいと思います。
3.まとめ
求人企業が、前に働いていたパチンコホールの近くだと、転職希望者が何かしらの情報を持っていることがあります。それは、決していいものだけではなく、あまりいい噂でないこともあります。
しかし、事前に持っている情報だけで求人企業を判断してしまわないようにしましょう。実際に面接に行って、担当者と話をすることで、違うイメージを抱くこともあるのです。
第一印象だけで決め付けてしまうのはとてももったいないことです。少しでも気になったら、ぜひ一度面接を受けてみてほしいと思います。