パチンコ業界の採用に関する3つの壁
転職雑記 2016/11/24
当社では長年パチンコ業界内におけるパチンコホール企業の採用のサポートを行ってきました。また、パチンコ業界での転職を希望している転職者の支援も行っています。そんな中、近年のパチンコ業界での採用には、3つの壁があると感じています。
というのは、
①.少子高齢化による若手層採用の困難化
②.パチンコ業界の採用環境の変化
③.パチンコホールの店舗数減少によるスタッフの年齢の高さ
の3つです。
具体的に見ていきましょう。
1.求人企業の直面していること
①少子高齢化による若手層採用の困難化
こちらはパチンコ業界に限った話ではありません。パチンコ業界以外での業種でも叫ばれていることですよね。若い人の母数が少ないので、なかなか採用することできません。今後も、能力の高い人材の確保が難しくなっていくでしょう。
とにかく売り手市場で、若い人を採用しにくくなっているのです。
②パチンコ業界の採用環境の変化
パチンコ業界は、現状でも新卒を採用するのは厳しい状況ですが、今後更に難しくなっていくことが予想されます。なぜならば、ここ最近の採用市場が活性化しつつあるからです。
あまり良くない表現になりますが、パチンコ業界は採用市場において再び「採用が非常に難しい業界」に戻ってしまう恐れがあるのです。福利厚生の充実など業界イメージアップのために様々な取り組みをしている求人企業は多いですが、まだまだ良くないイメージをもっている方が多いのも事実です。このイメージを払拭するためには、更なる時間と努力が必要と言えるでしょう。
③パチンコホールの店舗数減少によるスタッフの年齢の高さ
パチンコ業界おいて、全国的なパチンコホール数の減少によって引き起こされる状態です。
パチンコホールの減少は、様々なところで言われおり、実際、年々減ってきています。今後更にパチンコホールが減少していくことになれば、パチンコ業界で長年働いていた人たちがパチンコ業界の採用市場において非常に多くなると予想されます。
2.5年後、10年後のパチンコ業界
上記3点をもとに、5年後、10年後を想像して仮説を立ててみます。
仮説①:パチンコ業界全体の高年齢化
簡単に言ってしまえば、40歳以上の店長さん達で溢れている状態です。異業種よりも若者の採用が厳しくなり、業界には、長年パチンコ業界で働いていた方ばかりになるでしょう。
仮説②:「人の力」の衰退
これまでのパチンコ業界では、新卒を10名採用して、1名が店長になっていくくらいの割合でしたが、5年後には、3名を採用して1名が店長になっていく割合になっていくのでは……と考えられます。
今のパチンコ業界では、10分の1の競争を勝ち抜いた人材が店長になっていたのに対し、今後は3分の1を勝ち抜いた人材が店長になっていくということです。競争率が下がり、平均的に能力が落ちてしまう可能性があるのです。つまり、「人の力の衰退」が予想されるということです。
さらに10年後となれば……どうなるかは簡単に予想がつくかと思います。
3.パチンコホール企業へのお願い
こんな5年後、10年後のパチンコ業界がもしかしたら現実になってしまうかもしれません。そこで、パチンコホール企業にお願いしたいことがあります。
今、業績が悪いからといって……
- 採用(新卒採用・中途採用)の質・量を落とさないでください。
- 教育・人事制度を後回しにしないでください。
- 待遇・福利厚生を悪くしないでください。
4.まとめ
サービス業にとって大事なのは、何といっても実際にお客様と接するスタッフなのです。パチンコ業界がこれからもサービス業として、多くのファンに喜んでもらうためには、スタッフの接客の質を大切にしなければなりません。
スタッフはもちろん生身の人間ですから、何もかもが上手くできるわけではありませんし、思わぬことが起こる可能性もあります。それでもできるだけ働きやすい環境を整え、より良いサービスをお客様にご提供していくことを目指していかなくてはいけないのです。これは、個人個人が意識するべきことであり、パチンコ業界全体の取り組みとして進めていくべきことでしょう。
そして私たちは、パチンコ業界で長年人材紹介のお手伝いをしてきた会社として、誇りと自信を持って、これからも業界をサポートしていきたいと思っています。