どこを見ている!? 求人企業の面接ポイントとは?
パチンコ面接ポイント 2016/12/27
先日、私が担当している求人企業・X社に、6名の転職希望者が面接を受けることになりました。そして、6名中3名の店長経験者が、最終面接に進んだのでした。
3人のプロフィールは以下の通りです。
(1)Aさん/30歳・X社が求めていたスキルを持っている店長
(2)Bさん/34歳・X社が求めていたスキルを持っている店長
(3)Cさん/35歳・X社が求めていたスキルを持っていない店長
このプロフィールだけで合否の予測をつけた方もいるかもしれません。
結果は2名採用。
1名は、Aさん。そして、もう1名は、なんとCさんです。
内定の決め手はどこだったのでしょうか。
1.パチンコ業界のスキルよりも重視すること
なぜ、求人企業が求めていたスキルを持っているBさんよりも、持っていないCさんが採用されたのでしょうか。その答えは、年齢でも、学歴でも、パチンコ業界歴でもありません。
X社の担当者が言うには、BさんよりもCさんの方が明るく協調性があり、コミュニケーション能力に長けていたからだそうです。つまり、パチンコ業界でのスキルの有無を覆すほど、Cさんは人間性が優れていたのです。
当初X社は、店長不在のパチンコホールが数店舗あったため、「すぐにこのポストを任せられる人を採用しなければならない」と急いでいました。そのため、募集していた求人内容は、「第一にスキル」だったのです。しかし、多くの転職希望者と面接をしていく中で、ただパチンコ業界でのスキルだけを優先することが、会社にとって本当にプラスなのか?ということを考えるようになったといいます。
確かに、パチンコ業界でのスキルレベルが求めているものとかけ離れている——つまり、求めるスキルを持たない転職希望者を採用するのは、簡単なことではありません。採用後、基礎の基礎から教えていかなくてはいけないのですから、その分、非常に時間もかかるでしょう。
しかし、いくらスキルが求める水準に達していても、会社と人物性がマッチしなければ即戦力にこそなりますが、長い目で見た時、会社にとって本当に良い人材かどうかは判断しがたいところがあります。たとえパチンコ業界でのスキルがなくても、信頼できて、すぐにでもホールを任せられるような優れた人間性を持った転職希望者を採用した方が、会社の今後のためになると言えるでしょう。
2.勝敗の分かれ道は“人間性”
結局、大切なのは人間性なのです。仕事をしていく上でどうしても欠かせないのが、人と人の付き合いです。パチンコホールの店長ならば、なおさら、優れた人間性を持っていて、他のスタッフやアルバイトたちから信頼を得られるような人でなければそう長くはやっていけません。時折、周囲の人間関係は二の次で業務最優先にする方もいますが、軋轢を生むことも多いのも事実です。
今回X社が採用したCさんは、接している中で、「この人が入社したら、職場全体が明るくなるだろう。従業員ひとりひとりの仕事に対する意識が変わるに違いない」と思ったそうです。それほど、Cさんは、元気でハキハキと気持ちの良い人柄だったのです。
また、面接を通して、転職後に会社全体で指導を行っていけば、店長としてすぐに活躍できるラインに到達すると半ば確信に近い思いを抱いたと言います。一方、Bさんは、面接中、消極的でネガティブな発言をすることが頻繁にありました。そのため、求めるスキル自体は水準に達していましたが、採用には至らなかったのです。
3.まとめ
面接で求人企業の担当者が見るポイントは様々です。担当者の数だけ、視点があると考えても良いでしょう。しかし、確実に「人間性」というものはチェックしてしまいます。「人間性」という項目はなくとも、顔を合わせた瞬間に直感的に伝わってしまうものがあるのです。
「この人と一緒に働きたい」「この転職希望者が入社したら会社は変わる」と採用担当者が思ってもらえるように、万全に準備をして面接に臨むようにしましょう。