内定と同じくらい重要! 退職の意志の伝え方
転職雑記 2017/8/15
先日、あるパチンコホールの主任・Yさんから相談を受けました。Yさんは、求人企業への転職が既に決定している主任です。そんなYさんからの相談は、「新しいパチンコホール企業へ転職するあたり、現在の会社へどのように退社の意志を伝えるべきか」というものでした。
転職先を探しているときは、十分に考えが及ばない部分かもしれません。いよいよ転職先が決まり、新しいパチンコホール企業への入社に向けて準備を進めていく段階で、「そういえば……」と不安に思うようになったのでしょう。退職への段取りを改めて確認しようと思うようになったのです。
1.退職をするまでの流れ
転職希望者が、現在働いているパチンコホール企業から退職するまでの基本的な流れは、
(1)直属の上司に、口頭で辞意を伝える
(2)上司から承諾を得た段階で、退職届を提出する
(3)残務処理と引き継ぎを行う
(4)有給が残っていれば消化する
(5)退職
というものです。
残っている有給の日数にもよりますが、退職の意を伝えてから、実際に退職するまで、大体1ヶ月かかるのが普通です。引き継ぎ業務のことを考えると、それくらいかかってしまうものなのです。そのため、1ヶ月前までに退職の意思を伝えるようにと、就業規則を設けている企業も少なくありません。
2.引き止められたらどうするの?
Yさんも、この流れに則り、現在働いているパチンコホール企業に退職の意思を表明しました。
しかし、Yさんの在籍していたパチンコホール企業への貢献度は非常に大きく、会社側から、「転職をせずに、残ってほしい」と引き止めにあったのです。もちろん、それだけではなく、パチンコホール企業側からは、Yさんに、異例の昇給・昇格の打診がありました。それほど、パチンコホール企業は、Yさんを手放したくなかったのでしょう。そこで、Yさんは、戸惑ってしまい、いったん返事を保留にして、再び相談にいらっしゃいました。
しかし、考えてみてください。本来、昇格や昇給というものは、会社への貢献度が高かったり、評価制度や一定の序列制度によって判断したりするものです。日々の主任としての業務状況を評価し、判断した上で、昇給・昇格を行うものであって、退職引き止めるために行うものではありません。退職の意を伝えることで、昇給・昇格するのならば、会社の評価制度などはまったく無意味なものになってしまいます。したがって、そのように退職を引き止められたら、一度冷静になって考えてみる必要があるでしょう。引き止められた当事者になると、「期待されている」「自分は重要な存在なのだ」と思ってしまい、内定を辞退してしまう人もいます。実際、Yさんも、「今のパチンコホール企業に残った方がいいでしょうか?」と、かなり悩んでいました。
Yさんは、「なぜ今働いているパチンコホール企業を辞めようと思ったのか」をもう一度考え直すことになりました。そして、最終的にYさんは、今の会社の昇給・昇格の話を辞退して、円満に転職先のパチンコホール企業に入社することになりました。
3.迷ったら「転職を考えた理由」を思い出してみる
長い間、ずっと働いてきたパチンコホール企業を退職するのは、しっかりした転職理由があっても、簡単にいくものではありません。ましてや、ずっと一緒に働いてきた人や、恩がある人から「残ってほしい」「退職しないでほしい」と引き止められれば、気持ちが揺らいでしまうのも当然です。
迷ったときに考えてほしいのは、「なぜ転職を考えたのか」ということです。「この転機で自分は何をしたいのか」「何を手に入れたいのか」をしっかりと考え直してほしいと思います。注意してほしいのは、中途半端な態度を取ることです。「とにかく押せば留まってくれる」と思われて、結局退職できなくなってしまう恐れがあります。
転職活動で、求人企業から内定をもらうのと同じくらい、退職の意志を、今働いているパチンコホール企業に伝えることは重要であり、難しいことです。気持ち良く新しいパチンコホール企業で働けるように、しっかりと今働いているパチンコホール企業に退職の意を伝えるようにしましょう。
4.まとめ
内定をもらうことにいっぱいいっぱいになってしまい、疎かにしてしまいがちなのが、「今働いている会社へ退職の意を伝えること」です。基本的な流れとしては、まず直属の上司に口頭で辞意を伝えて、承諾を得たら、退職届けを提出します。そして、残務処理と引き継ぎを行った後、有給が残っていれば、消化するようにしましょう。
新しい環境で気持ちの良いスタートを切るためには、しっかりと退職することが大切です。決して、疎かにしないようにしましょう。