パチスロ名称の種類
パチンコのユルイ雑学 2020/11/12
いきなりですが、皆さんは「パチスロ」の名称がいくつあるかご存知しょうか?
「パチスロはパチスロだろ」
「たしか、回胴式遊技機とかなんとか?」
という声が聞こえてきそうですが、どちらも正解です。
この2つの名称がファンの間では一般的だと思うのですが、実はパチスロには3つ目の名称があるんです。
ということで、パチスロの名称について掘り下げてみました。
■名称①「パチスロ」
まず、基本的には「パチスロ」ですね。最も一般的に使われている名称でしょう。
これは「パチンコ型スロットマシン」の略称になります。
元々の発祥が、海外カジノの「スロットマシン」をモデルにしているのは有名な話です。
ただ、カジノのスロットマシンはリールが自動停止するのに対し、パチスロはストップボタンでリールを停止させるという大きな違いがあります。これは、パチンコと同様に遊技結果に対する遊技者の「技術介入」という法的要件を満たすためです。
また、当初のパチスロ機はスロットマシンの「アップライト型」(タテ型で機械の左側【プレイヤーからは向かって右】にレバーが付いている)の筐体を流用して製造されていましたが、ホールへの導入に際し、パチンコ台を設置する枠にそのまま設置できる箱型の筐体が開発されたのです。これが「パチスロ機」ということになります。
なお、「アップライト型」のスロットマシンは長く沖縄に残っていましたので、沖縄関係の方の中には「スロットマシン」という表現が馴染む方もいるのではないでしょうか。
■名称②「回胴式遊技機」
こちらを知っている人は、ファンか業界人がほとんどと言えるでしょう。パチスロを一度もプレイしたことのない人には聞きなれない名称だと思います。
「回胴式」とは言い得て妙ですが、確かに箱(筐体)の中でリールが回転しているわけで、考えた人のイメージ力はなかなか凄いですね。
しかも、この名称はパチンコ業界の法律「風営法」(風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律)に記載されている法律上の「正式名称」になります。
当然、「保通協」(保安通信協会。遊技機の型式試験を主業務とする、国家公安委員会の指定試験機関)によって新機種の型式試験に合格して始めてホールで稼働(営業)することができるのです。
ちなみに、日本初の「回胴式遊技機」がホールへ導入されたのは1964年(昭和39年)です。
■名称③「オリンピアマシン」
これを知っている人はかなりのマニアと言っていいでしょう。
前述のように、日本初の「回胴式遊技機」がホールへ導入されたのは1964年(昭和39年)ですが、この年は「東京オリンピック」の年でもあり、それにちなんで「オリンピアマシン」という名前が定着したそうです。
最初の回胴式は遊技機の名前は「オリンピア・スター」、続いて「ニュー・オリンピア」「オリンピア・マークⅢ」が発売されました。(日遊協資料より)
なお、「オリンピアマシン」が業界の正式名称として決定したのは1981年(昭和56年)とのことです。
また余談ですが、「オリンピアマシン」を開発、販売していたのが当時の「セガ」(現:セガサミー)と太東貿易(現:タイトー)で、共同で営業していたといいます。現在のパチスロ遊技機メーカー「オリンピア」ではないのですね。
そして、現行仕様に近いゲーム性を持った1977年の「ジェミニ」(MAX商事。アップライト筐体。メーカーは後年「マックスアライド」として復活)や、現行の筐体に近い「パチスロパルサー」(尚球社。現:岡崎産業)などのいわゆる「0号機」へ繋がっていきます。
いかがだったでしょうか。
パチスロには3つの名称があり、それぞれ歴史的な経緯もありました。
さらに深堀すると沖縄のパチスロに行き着くのですが、それまた別の機会に!