パチンコに関わる「業界団体」どれくらいあるのか?(後編)
パチンコのユルイ雑学 2021/2/18
パチンコ関連の「業界団体」や「関連団体」について、その後編をお送りします。
前編では主要6団体など、業界の有力団体をご紹介しました。
■「主要6団体」など
①全日本遊技事業協同組合連合会(全日遊連)
②日本遊技機工業組合(日工組)
③日本電動式遊技機工業協同組合(日電協)
④日本遊技関連事業協会(日遊協)
⑤全国遊技機商業協同組合連合会(全商協)
⑥回胴式遊技機商業協同組合(回胴遊商)
⑦全国遊技機組合連合会(全機連)
⑧全関東遊技業組合連合会(全関連、全関東連)
この他にも以下のような団体があり、様々な活動をおこなっています。
⑨保安通信協会(保通協)
⑩遊技場自動補給装置工業組合(補給組合)
⑪遊技場自動サービス機工業会(自工会)
⑫遊技場メダル自動補給装置工業会(メダル工業会)
⑬MIRAIぱちんこ産業連盟(MIRAI)(※)
⑭日本遊技産業経営者同友会(同友会)(※)
⑮パチンコチェーンストア協会(PCSA)(※)
⑯パチンコ・パチスロ21世紀会
⑰余暇環境整備推進協議会(余暇進)
⑱電子遊技機工業協同組合(電遊協)
⑲プリペイドシステム協会(PSA)
⑳遊技機運送事業協同組合(遊運協)
㉑東京都遊技業協同組合(都遊協)
㉒愛知県遊技機材料協同組合(愛材協)
㉓電子認証システム協議会(認証協)
(※)2020年10月に「日本遊技産業経営者同友会(同友会)」と「パチンコチェーンストア協会(PCSA)」が合併して「MIRAIぱちんこ産業連盟(MIRAI)」が設立された。
歴史のある団体から比較的新しい団体まで、業界の話題によく登場する団体ばかりですが、どれくらい知っていますか?
⑨保安電子協会(保通協)
厳密には業界団体ではありませんが、最も業界に影響力のある団体かもしれません。
昭和57年(1982年)設立。された「財団法人保安電子通信技術協会」が前身。
通称・略称は「保通協」(ほつうきょう)
国家公安委員会(警察運営を司る委員会組織)の指定試験機関です。1982年設立された「財団法人保安電子通信技術協会」が前身。2012年に「一般財団法人 保安通信協会」に改組・改称されました。
主に遊技機(パチンコ、パチスロ、アレンジボール、雀球)の型式試験を主業務としており、その結果は毎月「パチンコ・パチスロの型式試験等の実施状況」として公表されています。この検定結果が業界に大きな影響を与えることも多く、活動が常に注目される団体です。
⑩遊技場自動補給装置工業組合(補給組合)
昭和51年(1976年)に設立。
通称・略称は「補給組合」(ほきゅうくみあい)
昭和46年(1971年)に設立された「全国遊技場オートメーション工業会」が前身。
主にパチンコ玉の自動補給装置やホールコンピューターの製造を行う企業の組合です。
補給装置は店舗に無くてはならない機械であり、歴史も古く主要6団体と同じくパチンコ業界に重要な位置を占める団体です。
⑪遊技場自動サービス機工業会(自工会)
昭和63年(1988年)に設立。
通称・略称は「自工会」(じこうかい)
同会はホールなどの自動玉貸機、メダル貸機、両替機及びサービスカウンター機器等のメーカーで組織されています。
⑫遊技場メダル自動補給装置工業会(メダル工業会)
平成2年(1990年)設立。
通称・略称は「メダル工業会」(めだるこうぎょうかい)
主にスロットのメダル補給機メーカーで組織された組合です。
ゴト対策等によりメダルの自動補給が減少しているため、厳しい業種となっています。
以上は、設立から30年以上経つ団体であり、業界人にはよく知られた基本的な団体です。
次いでご紹介するのは一部を除き比較的新しい団体となります。
平成、令和と時代が進む中で新し役割を担った団体が続々と設立されています。
⑬MIRAIぱちんこ産業連盟(MIRAI)
令和2年(2020年)10月発足。
通称・略称は「MIRAI」(みらい)
「日本遊技産業経営者同友会」(同友会)と「パチンコ・チェーンストア協会」(PCSA)が合併して誕生した一般社団法人です。
会員は元同友会の52社と元PCSAの15社、および新規入会1社の合計68社。会員企業が経営するホール店舗数は1000店舗を超える規模となっています。ホール企業以外の賛助会員は101社。
⑭日本遊技産業経営者同友会(同友会)
平成6年(1994年)設立。
通称・略称は「同友会」(どうゆうかい)
有力ホールのほか業界の様々な企業が多数加盟している一般社団法人です。
同会は2020年10月「パチンコチェーンストア協会」と合併して「MIRAIぱちんこ産業連盟」となりました。
⑮パチンコチェーンストア協会(PCSA)
平成15年(2003年)設立。
通称・略称は「PCSA」(ぴーしーえすえー)
パチンコ店のチェーン企業を中心とした一般社団法人です。
平成14年(2002年)に設立された「パチンコ・ チェーンストア振興会」を前身としています。
なお同会は2020年10月「日本遊技産業経営者同友会」と合併して「MIRAIぱちんこ産業連盟」となったため解散の予定です。
⑯パチンコ・パチスロ産業21世紀会
平成8年(1996年)設立。
通称・略称は「21世紀会」(にじゅういっせいきかい)
平成8年に「全日遊連」「日遊協」「日工組」「日電協」の4団体連絡協議会として発足。その後「遊技業2001年会」となり、平成13年に現在の名称に改称しています。
2021年1月時点では、業界の14団体が参加する横断的組織として拡大しています。
⑰余暇環境整備推進協議会(余暇進)
平成11年(1999年)設立。
通称・略称は「余暇進」(よかしん)
同協議会は、行政機関への政策提言や社会貢献、業界の社会的認知向上など各種事業活動を展開している一般社団法人です。
⑱電子遊技機工業協同組合(電遊協)
平成13年(2001年)設立。
通称・略称は「電遊協」(でんゆうきょう)
パチスロメーカーの第2団体で、主流団体「日電協」に非加盟のパチスロメーカーにより設立された組織。証紙や封印シールの発給貼付なども行っています。
⑲プリペイドシステム協会(PSA)
平成16年(2004年)設立。
通称・略称は「PSA」(ぴーえすえー)。
プリペイドカード(コイン)システムを供給する企業によて設立された一般社団法人で、正会員7社、賛助会員2社で構成(2021年1月現在)。
プリペイドカード(コイン)システムを普及させ、ホール売上の透明化を推進しています。
⑳遊技機運送事業協同組合(遊運協)
平成13年(2001年)設立。
通称・略称は「遊運協」(ゆううんきょう)。
パチンコ台など遊技機の運送会社86社(2021年1月現在)で構成する全国組織です。
㉑東京都遊技業協同組合(都遊協)
昭和42年(1967年)設立。
通称・略称は「都遊協」(とゆうきょう)。
ホールの全国組織「全日本遊技事業協同組合連合会」(全日遊連)傘下の、東京都のパチンコホール団体です。
㉒愛知県遊技機材料協同組合(愛材協)
昭和41年(1966年)改組・発足。
通称・略称は「愛材協」(あいざいきょう)。
パチンコ機製造の材料を販売する業者の組織。パチンコメーカーの多い名古屋市に事務所があります。材料関連の組合として全機連にも加盟する業界の重要な組織です。
㉓電子認証システム協議会(認証協)
平成15年(2003年)設立。
通称・略称は「認証協」(にんしょうきょう)。
ホールの全国組織「全日遊連」の「INのクリア」システム研究開発推進に基づき設立された一般社団法人です。
遊技業界の健全化に向け、各ホールの売上(貸玉、貸メダル)データの透明化を確保するための事業を展開している非営利法人です。
23団体を解説しましたが、どれも一度は見たり聞いたりした団体ではなかったでしょうか。これら以外、下部組織も含めるとまだまだたくさんあるのですが、このように見ていくと「どれだけの人がパチンコ業界に関わり、従事しているか」その規模感の大きさを何となく感じたりもします。
一方で、ここまで団体が多いと「一致団結して」ということは、簡単ではないとも感じますが、コロナ禍の現状においては歩み寄る努力がいっそう求められてくるのではないでしょうか。