パチンコ景品の数
パチンコのユルイ雑学 2022/9/15
パチンコ店における「景品」には2つの種類あります。
ひとつは「特殊景品」で、もう一つが「一般景品」と呼ばれるものです。
ユーザーのほとんどは「特殊景品」にしますが、お店には一般景品を常備する必要があります。
実は、一般景品はお店が自由に選んで陳列している訳ではありません。そこには意外に厳しいルールがあります。
今回は、パチンコ店に置いてある一般景品のルールについて解説します。
1.種類は最低500種類以上!
実は景品の数などが決められていることはご存知でしょうか。
最低でも5品目、500種類以上を取り揃えなければなりません。
また、店舗の遊技台が500台を超える場合は、最低でも台数と同じ数の景品種類が必要です。
つまり1000台規模のパチンコ店であれば1000種類の景品を揃えて置かなければいけないのです。
また、指定されている品目は「家庭用品」「衣料品」「食料品」「教育娯楽用品」「嗜好品」「身の周り品」「その他」の7つで、この中から5品目は必ず揃えなければいけないというルールです。
- [~500台のパチンコ店]
500種類以上・5品目以上(現物200種類・残りはカタログ可)
- [501台~のパチンコ店]
台数以上の種類・5品目以上(現物200種類・残りはカタログ可)
しかし、このルールは法律には見当たりません。
パチンコ店の景品については、法律上では…
【風適法の第十九条 第二条第一項第七号の営業を営む風俗営業者は、国家公安委員会規則で定める遊技料金、賞品の提供方法及び賞品の価格の最高限度(まあじやん屋を営む風俗営業者にあっては遊技料金)に関する基準に従い、その営業を営まなければならない】
【客の多様な要望を満たすことができるよう、客が一般に日常生活の用に供すると考えられる物品のうちから、できる限り多くの種類のものを取りそろえておくこと】
とあるだけで、ザックリとした内容になっています。
実は①②のルールは、業界団体で平成18年に「ぱちんこ営業に係る賞品の取り揃えの充実に関する決議」によって策定されたものなのです。
2.設置台数によって必要な景品の種類の数
賞品の種類を最低500種類以上(設置台数が500台を超える営業所の場合、その台数と同じ数の種類以上)とし、さらに、そのうち200種類は物品自体を陳列することなどを定めました。
加えて、家庭用品・衣料品・食料品・教養娯楽用品・嗜好品・身の回り品・その他の7品目の中から少なくとも5品目以上を取り揃えることを決めたのです。
なお、ホール内が狭く景品設置場所を確保できない場合には、現物は200種類以上、5品目だけ揃えるのが最低条件で、残りはカタログでの提供でも可能です。
小規模なパチンコ店では、景品コーナーで景品カタログを見かけることがありますね。
ちなみに景品の価格については、「市場価格が税別で9,600円を超えないもの」(9,600円×1.1(消費税)=10,560円を超えない)と定められています。
進んでいるパチンコ店では景品コーナーも充実しており、従来のタバコや食料品、電気製品、化粧品などのほかに、かつては保存方法の問題で置くことが難しかったスイーツや冷凍食品など冷蔵・冷凍対応の食品を用意するホールが増えています。
郊外のパチンコ店では、コンビニエンスストアや小規模のスーパーマーケットに劣らない品揃えの店舗もありますね。
店独自の景品を扱っているところもあり、米や野菜、卵など生鮮食品から写真集や雑誌、本などを扱うホールもあります。
しかし、景品の取り揃えが業界全体で徹底されているかといえば、反対に充分に取り揃えていないパチンコ店も少なくない、という現状もあります。
3.まとめ
今回はパチンコ店の「一般景品」におけるルールについてお伝えしました。
平成25年には警察庁から、「ぱちんこ営業に係る賞品の取りそろえの充実の更なる推進について」という通知が業界に出され、そうしたパチンコ店に注意喚起をしています。
いずれにせよ、パチンコ店はプレイヤーが自由に景品を選ぶことができる環境を整える必要があるため、多様な要望に応える景品を幅広く用意する必要があるのです。