今さら聞けないBtoBとBtoCの違い
転職雑記 2024/1/30
業界研究をする中でよく見かける「BtoB」や「BtoC」という用語。
知っている人は知っている言葉ですが、知らない人は見ただけでは意味が分からず、つい流してしまいがちな用語の一つと言えます。
今回は、今さら質問しづらい定番ビジネス用語「BtoB」と「BtoC」について確認したいと思います。
1.BtoB(ビートゥービー)とは
「Business to Business」(ビジネストゥービジネス)の略称です。
企業が企業に対して商品やサービスを提供する、企業同士のビジネスであることを意味します。
一般的な認知度が低いですが、BtoBビジネスはあらゆる業界で展開されています。
2.BtoC(ビートゥーシー)とは
「Business to Consumer」(ビジネストゥーカスタマー)の略称です。
企業から一般消費者へ商品やサービスを提供する、消費者向けのビジネスであることを言います。
なお、BtoBとBtoCの両方の事業を手掛けている企業も多数あります。
3.BtoB企業の特徴
BtoB企業は一般的な認知度が低いため、何の事業をしているのか分からない企業が存在します。
このようなBtoB企業の特徴を挙げてみましょう。
①ニッチ的な分野で活躍
特定分野やニッチ的な分野で活躍する企業も多く、日本のみならず世界においても大きなシェアや独自技術を持つ企業が存在します。
一般的に知られていなくても世界トップ企業ということも。
②取引金額が大きい
BtoBの事業は、一般消費者が顧客となるBtoCに比べてプロジェクトの規模も大きいため、一度の取引金額が高額になるのが特徴です。
③市場規模が大きい
BtoBビジネスは市場規模においてもBtoCを遥かに凌駕しています。
例えば経済産業省が発表している「令和4年度 電子商取引に関する市場調査報告書」によれば、国内のEC(電子商取引)におけるBtoBの市場規模は420兆2354億円の取引が行われていますが、BtoCでは22兆7449億円となっており、市場規模は約19倍の差になっています。
④事業が安定している
BtoBの取引はいったん取引が始まれば、特に問題がない限り継続されることが多いようです。
BtoCのように消費者の動向やトレンドによっては売上に波がありますが、BtoBは安定した事業展開が特徴となっています。
4.BtoC企業の特徴
BtoC企業の商品やサービスは店舗や様々なメディアCMで目にすることも多く、有名な企業が数多く存在します。
BtoC企業の特徴には次のようなものがあります。
①知名度が高い
普段、多くのBtoC企業の商品やサービスを利用していると思います。
提供される商品やサービスはもちろん、その広告を目にする機会が多く、BtoC企業の名前はよく知られています。
②トレンドを生み出す
BtoC企業は常に新しい商品やサービスを常に開発、発表しており、流行を作り出すことも多いのが特徴です。
③就職候補になりやすい
知名度が高いため就業企業として人気があり、商品やサービスと通じて親近感もあるため、就職先として高いモチベーションで就活に取り組めるでしょう。
5.その他の用語
ここではBtoB、BtoC以外のビジネスモデルを解説します。
①CtoC
「Consumer to Consumer」の略。
消費者から消費者へ、商品やサービスを提供します。
メルカリやヤフオクなど主にインターネットを介して行われることが多いのが特徴です。
また、近年は個人事業や副業が注目され、ランサーズやココナラといったクラウドソーシングビジネスも含まれます。
②BtoG
「Business to Government」の略。
企業が国や地方自治体などの行政機関に商品やサービスを提供します。
財源が国の予算や税金ですので発注には透明性や公平性が求められ、事業の受注は主に「入札」によって決められるのが特徴となっています。
事業内容も道路や電気、下水道工事などの公共事業のほか、最近では情報システムの導入やコンサルティングなども主要なビジネスになっています。
③GtoC
「Government to Consumer」の略。
行政機関が消費者に対してサービスなどを提供します。
住民票の電子申請やe-Taxによる確定申告、図書館やスポーツ施設などの電子予約などがあります。
④BtoE
「Business to Employee」の略。
企業が従業員(Employee)に対して商品やサービスを提供します。
自社商品の割引販売や、社員食堂やカフェでの飲食物の提供などがあります。
ビジネスというよりは福利厚生の意味合いが強く、従来型のものからオフィスコンビニやランチ宅配サービスなど、各企業でさまざまな試みが行われています。
⑤DtoC
「Direct to Consumer」の略。
BtoCの販売戦略の一つで、メーカーが卸や小売を介さずに直接消費者に販売することを指します。
転職活動で「BtoB」か「BtoC」を気にするケースはあまり聞きませんが、面接や企業説明の中で使われることもあるので、知っておいて損はありません。
では、パチンコ店はどっちなのか?・・・「BtoC」になりますよね。
パチンコやパチスロの遊び方などの情報サイトやアプリは?・・・こちらも【基本的】には「BtoC」です。
要は、ユーザー向けのサービスは「BtoC」との認識で問題ないでしょう。
ちなみにパチンコやパチスロの遊技機メーカーは、「BtoB(対企業)」「BtoC(対ユーザー)」の両方に展開する事業ということになります。